事業報告

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被災地支援事業


復興支援の奨学金 仙台で被災高校生6人の採用式

 東日本大震災で被災し、進学が経済的に困難な高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)の第4期奨学生6人の採用式が3月23日、仙台市青葉区の読売新聞東北総局で行われました。
 奨学生は岩手県1人(大槌町)、宮城県4人(仙台市、東松島市、七ヶ浜町、南三陸町)、福島県1人(相馬市)。内定段階では岩手県の生徒が2人でしたが、男子生徒1人が辞退したため、宮城県が4人に増えました。
 

 6人は事業団の三沢明彦理事から認定証を手渡され=写真下=、「被災地の復興のために若い力が必要です。頑張って勉強してください」と激励されました。いずれも山形大学など東北地方の大学や専門学校などに今春入学し、卒業まで毎月5万円(返済不要)が支給されます。

復興認定証福島jpg.jpg復興集合写真.jpg
 読売新聞の取材に対し、家業の農業を継ぐため農業短期大学校で学ぶ相馬市の女子高校生(18)は「田園風景を地元の南相馬に取り戻すため、災害に強い農作物について勉強したい」と話し、仙台市内の看護師専門学校で学ぶ七ヶ浜町の女子高校生(18)は「震災直後、避難所生活をしたとき、看護師さんが優しく声をかけてくれて安心できた。自分が支援する側になりたい」と語りました。保育士を目指し、岩手県内の専門学校で学ぶ大槌町の女子高校生(18)は「職場体験実習でふれあった保育園児の笑顔が忘れられない。被災地の子どもたちを元気で明るく育てる先生になりたい」と抱負を語りました。
 採用式の後は、近くのレストランで先輩の奨学生6人と合流し、食事をしながら学生生活やアルバイトなどについて、励ましの言葉やアドバイスを受けました。

復興昼食会ひき.jpg復興昼食会2.jpg
 事業団は今年も奨学生の公募を行う予定です。

(2016年03月)

被災地支援助成事業 申請は締め切りました

 東日本大震災の被災地で被災者支援の活動をしている団体を助成する2016年度の事業の申請受け付けは本日2月1日をもって締め切りとさせていただきます。これまでに60件を超える申請がありました。これから内容を精査して、助成先を内定いたします。助成が内定した団体にだけ、連絡をさせていただきます。ご了承ください。ご協力ありがとうございました。

(2016年02月)

東日本大震災の被災地支援助成 申請は締め切りました

 岩手、宮城、福島の東日本大震災被災地で福祉活動に取り組んでいる皆様へ
        
 当事業団は東日本大地震の被災地支援のため助成金制度を設けています。2016年度も継続して行う予定です。
 16年度の支援対象は「こども」「障害者」「高齢者」への支援事業を展開している団体にしたいと考えています。

 被災地では復旧が進んでいますが、社会的弱者へのフォローはまだまだ足りないのが現状です。復興のため活動している団体で、上記テーマに関し、16年度に新たな事業展開を予定している、あるいは現在事業展開しているがさらに活動を活発化させたいと考えている団体がありましたら自薦・推薦を問いませんのでご連絡ください。
 つきましては、新事業・継続事業に関し、機材・備品等の購入費や事業費などの助成希望がありましたら、1月末までに別紙の2016助成申請書.xlsにご記入のうえ、直近の財務諸表や関連資料とともに、お送りください。なお、財務諸表や資料作成が間に合わない場合は先に概要をメール等でお知らせください。特に当事業団からの助成実績がない施設・団体の場合は、申請書の提出前に予め、メール等で助成を希望される事業・分野の概要を知らせていただければ助かります。


 助成額は、上限200万円を原則としますが、公益性が高く、必要性が認められれば、最大500万円まで助成します。なお、予算の制約等もあり、申し込みがあったすべての団体を助成できるわけではありません。他団体からの支援状況や地域バランスなどを含め総合的にみて、助成の是非を決定いたします。結果については2016年3月末までに助成が内定した団体にお知らせいたします。

(2016年01月)

復興支援奨学生を募集 締め切りは8月末

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災に被災し、進学が経済的に困難な高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)の奨学生を募集します。
 震災時に岩手、宮城、福島3県のいずれかに居住し、青森、秋田、山形を含めた東北6県に立地する大学、専門学校に来春進学することなどが条件で、卒業まで毎月5万円を無償給付します。
 締め切りは8月31日です。
 読売新聞「大学の実力」取材班が運営協力をします。
 
 復興支援奨学生の募集に関する問い合わせ先:読売光と愛の事業団奨学金担当 03-3217-3473
 
 ※下記掲載の募集要項を参照し、在籍高校を通じて必要書類を事業団まで郵送してください。

 1)2016年度 復興支援奨学生募集要項.doc  
 2)2016年度 復興支援 奨学生申請書.pdf
 3)2016年度  高校長推薦書.pdf

 


 

(2016年04月)

「きらら女川」が女川駅前にテナント出店 事業団が内装費助成

 宮城県女川町の障害者就労支援施設「きらら女川」が昨年末、JR女川駅前の商店街に施設内で製造している「さんまかりんとう」などを販売する店舗をオープンさせました。出店にかかった費用のうち、店舗内装費として100万円を当事業団が助成しました。
 きらら女川は東日本大震災による津波で建物が流出しましたが、当事業団など全国からの支援を受け、高台に作業工房などを新たに設け、事業を再開しました。
 今回の出店は、2015年春に開業したJR女川駅前のテナント型商店街「シーパルピア女川」の整備に伴うもので、約80平方メートルの店舗には、かりんとう、手作りパンなどが売られています。さんまパンやさんまかりんとうが人気だそうです。また、施設の利用者が注文取りなどをする飲食スペースでは飲み物やうどんなどが食べられます。
 店舗責任者の松原千晶さんは「駅前の店舗で販売することが出来るようになり、売り上げが上がった分、利用者もフル回転で働いています。とても幸せそうな笑顔がいっぱいです」と話していました。


きらら女川 ショップ②.JPG

                               店内には20種類ものかりんとうが並ぶ

(2016年01月)

被災地支援事業、追加で岩手県内の4団体に助成

 東日本大震災の被災地支援事業の追加助成先として岩手県の障害者施設4団体を決めました。


 4団体は「ワークフォローおおつち」(大槌町)、「わらび学園」(同)、「かまいしワークステーション」(釜石市)、「イーハトーブとりもと」(宮古市)。
 ワークフォローおおつちにはワカメの裁断機購入費として270万円、わらび学園には作業所のエアコン購入費98万円、かまいしワークステーションには施設利用者の送迎等に利用するミニバン(自動車)購入費260万円、イーハトーブとりもとにはカレーの充填機とオーブンの購入費280万円を助成しました。


 ワークフォローおおつちはこれまで手作業でワカメを裁断していました。今回、助成で電動自動制御の加工用機械を購入。15キロのワカメ裁断に2時間かかっていましたが、15分で出来るようになるそうです。
 わらび学園は冷暖房なしの作業所でのしいか作りや昆布の詰め合わせ作業に取り組んできましたが、作業効率が悪く、暑さ寒さで体調を崩す人も多かったそうです。エアコンを購入したことで、冬でも外は気温10度以下ながら室内は21度程度に保つことができ、作業の効率が上がりました。
 

 かまいしワークステーションは地元企業から部品の組み立てやクリーニング業務等の作業委託を受けていますが、大量受注があっても運搬する車両が確保出来ないことも多かったそうです。また、利用者が点在する仮設住宅に住んでいるため送迎に時間がかかっており、ミニバン購入で、納品と利用者の送迎がスムーズに行われるようになりました。

W釜石車1.jpg                                                              贈呈したミニバンと利用者の皆さん
                                    

 イーハトーブとりもとの利用者は、カレーのレトルト工場や居酒屋などで働いていますが、レトルト加工で失敗することもあり、充填機を導入することで、正確な量と安全性が確保でき、加工の効率アップが期待できるそうです。「助成に感謝しています。利用者さんの賃金アップに役立てると確信しています」と理事長の小幡勉さんは話していました。
 

(2015年12月)

「復興支援大学等奨学金」 第4期生に被災地の6人が内定

 東日本大震災で被災し、進学が経済的に困難になった高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援)の第4期奨学生に、6人が内定しました。

 在籍する高校別では、岩手県が2人(滝沢市、大槌町)、宮城県が3人(仙台市、東松島市、柴田町)、福島県が1人(南相馬市)。6人のうち男性は1人。半数は母子家庭で、1人は家族が福島と岩手に別れての二重生活の生徒です。
 6人は、宮城、岩手、福島、山形県にある大学や専門学校を志望しており、来春の進学後、毎月5万円(返済不要)が卒業まで支給されます。卒業後は、看護師、公務員、保育士、警察犬訓練士、農業、システムエンジニアを目指し、6人全員が被災地の復興に寄与・貢献したいと考えています。今回は、前回の24人を上回る31人から応募がありました。当初5人程度の内定を想定していましたが、2年制の専門学校を志望している生徒が3人おり、内定者を増やしました。


 内定者で福島県南相馬市の高校に通う女子生徒の自宅は稲作農家で、幼い頃から農作業を手伝ってきました。毎年、親せきが集まって大勢でする稲刈りなどがともても楽しかったそうです。しかし、大震災で相馬市の仮設住宅に避難し、いまだに米作りは出来ていません。生徒は農業高校で学ぶなかで、地元での農業再開を目指して県立農業短期大学校への進学を目指しています。応募の作文では震災がなかったら米農家を継ぐという考えはなかったとし、「私から情報を発信し、風評被害を払拭したい。美味しい米作りをすれば、買ってくれる方は必ずいる。そう思いながらこれからも、農業の勉強をしていきたい」と綴ってくれました。


 事業団は、読売新聞「大学の実力」取材班の協力も得て、第5期生(2016年度公募)までは奨学生を募集する予定です。1人でも多くの被災生徒に奨学金を支給できるようご寄付にご協力をお願い申し上げます。
 

(2015年11月)

今年も福島市の3児童養護施設にリフレッシュ旅行費を助成

 福島第一原発事故の影響で福島県では、事故から4年半以上が経過した今も遊び場所を制約されている子どもたちが少なくありません。ストレスや肥満などの問題も指摘されています。中でも親族のサポートがない児童養護施設の子どもたちは旅行などでリフレッシュする機会が少ないとされています。事業団は昨年度、福島市内の3児童養護施設の子どもたちを対象にリフレッシュ旅行費を助成しましたが、今旅行青葉学園.jpg年度も同じ3施設に助成しました。
 助成したのは、福島愛育園、アイリス学園、青葉学園の3施設。助成額は、1人当たり上限2万5000円としました。旅行先や日程は各施設で自由に選べるようにし、計画の作成や手配には、読売旅行郡山営業所が協力しました。3施設とも7、8月を中心に旅行を計画し、9月末までにほとんどが終えました。かかった費用は約480万円でした。

 青葉学園は、これまでほぼ全員で同じ場所に行っていましたが、今年度は生活集団である10人ほどの小グループでそれぞれが希望する場所に出かけました。計画段階から子どもたちの意見も取り入れたため、皆、意欲的に協力してくれたそうです。職員を含む計64人が7グループに分かれ、新幹線を利用して仙台市の八木山動物園や栃木県の那須どうぶつ王国などに出かけ、動物を触れ合ったりしました。横浜市の八景島シーパラダイスにまで足を伸ばしたグループもありました。
 学園からは「今回の旅行での経験がきっと子どもたちの胸に刻まれ、日々の生活や将来の自立に向けた活力になったと思います。ご支援ありがとうございました」とのお礼のお便り=写真右=をいただきました。
                           

 このほか、福島愛育園は、職員を含め95人がそろって8月上旬にバス3台に分乗し、東京ディズニーランドやディズニーシーへ。アイリス学園は、昨年度同様、グループに分かれて那須高原やいわき湯本温泉などを訪れました。6グループ計52人が終わり、2グループが冬休みでの旅行を予定しています。    

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 トラの赤ちゃんと戯れる子どもたち(那須どうぶつ王国で)     自分で釣った魚を焼いて、美味しそうにほおばる子どもたち(那須で)

(2015年11月)

福島開催の障害者フェスティバルを支援

  障害に負けずに活動する音楽家の演奏会や障害児を育てる夫婦らが登場する映画の上映会などを行う「みんながキラッとフェスティバル」が9月26日、福島県本宮市のサンライズもとみやで開かれました。障害児やその家族を支援するNPO法人「ふよう土2100」(福島県郡山市、里見喜生代表)が企画し、事業団が運営費として70万円を助成しました。


 150人が集まった会場では、自閉症の中国人ピアニスト周博涵さん=写真左=によるショパンやモーツァルトなどの名曲や、ダウン症のリコーダー奏者荒川知子さん(仙台市)=写真右=のオリジナル曲が演奏されたほか、地元の養護学校の卒業生らのグループによる太鼓や郡山市民合唱団の歌声が披露されました。映画は、重い障害を持つ息子を育てる夫婦らの姿を追ったドキュメンタリー「うまれる」、続編の「うまれる ずっと、いっしょ。」の2本が上映されました。
 来場者からは、「すばらしい音楽に触れ合えてよかった」「演奏に集中している姿に心を打たれました」などといった感想が聞かれ、里見代表は「障害者がいろいろな可能性を持っていることを知っていただけた」と話していました。

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(2015年10月)

宮城県気仙沼市の母子支援団体に480万円を助成

 宮城県気仙沼市で育児と母親の就労支援活動をしているNPO法人「ピースジャム」(佐藤賢代表)に、480万円を助成しました。

 ピースジャムは、育児と母親の就労支援を主目的に、岩手県一関市に隣接する市内西部の山間に設けた工房で野菜ジャムや縫製品を製造・販売しています。工房内には、キッズルームや授乳室、地域住民の交流拠点となるカフェもあり、地域の母親9人が育児を共にしながら働く一方、子育てサロンや地域交流会を定期的に開いています。


 震災で多くの公園や施設が失われた市内には、子どもの遊び場や親同士の交流の場が極端に少なく、対応策としてピースジャムは、工房敷地内に約1000平方㍍の広場やツリーハウスを整備し、子どもだけでなく、親、高齢者、障害者などが集い交流できる場として、地域に開放する予定です。しかし、工房建設などで運営資金が底を突いたため、当事業団に相談があり、遊具購入費180万円と、佐藤代表を含む運営スタッフ2人の年間人件費300万円の助成を決めました。


 ブランコなどの遊具が設置された広場は9月に完成し、工房で働く人たちのお子さんや近くの親子連れでにぎわっています。「近所に遊び場がないので、来ました」「これだけの遊具がそろった公園がないから、魅力的」などの声が出ていたそうです。
 市内でバーを経営していた佐藤代表は、集まった仲間とともに震災翌日から、赤ちゃんと母親への物資支援とニーズ調査を通じた母子支援活動を始めました。避難所で赤ちゃんのミルクや紙おむつなどを確保できない若い母親たちの窮状を目の当たりにしたのがきっかけでした。2011年9月からは子育て中の母親たちとジャム製造始めたほか、2012年2月からは縫製事業も加え、イベントでの販売や販路開拓に取り組んでいます。


 佐藤代表は「今回の助成がなければ、運営停止に追い込まれかねなかった。今年末までには事業を黒字化し、2016年度以降は自主財源のみで地元に根付いたきめ細かな活動を継続できるように全力を挙げたい」と意気込んでいます。

  
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     9月に完成したばかりの広場                ジャム製造に取り組む佐藤代表(右)ら

(2015年09月)

第4期「復興支援奨学生」応募受付終了しました

 東日本大震災で被災し、大学進学が経済的に困難な高校生を対象とする「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)の第4期奨学生を募集していましたが、8月31日で応募受付を終了しました。

 応募資格は、震災時に岩手、宮城、福島の3県のいずれかに居住し、青森、秋田、山形を加えた東北6県に立地する大学、専門学校に来春進学することなどで、被災地の将来を担う若者を支援します。
 卒業まで、毎月5万円(返済不要)を支給します。読売新聞「大学の実力」取材班が運営協力します。

 奨学金の募集要項、申請書類はこちらからダウンロードできます。
     募集要項(PDFファイル)はこちらから
     奨学金申請書(PDFファイル)はこちら
     高校長推薦書(PDFファイル)はこちら

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(2015年09月)

被災児童を励ますニコニコキャンプ 今夏も開催

 「第10回~のんびり遊ぼう~ニコニコキャンプ!!」(読売光と愛の事業団ほか後援)が8月中旬、栃木県那須塩原市のボーイスカウト日本連盟那須野営場で開かれました。東日本大震災で被災したり、身近な人を亡くしたりした子どもたちの健やかな成長をサポートすることを目指して「子どもの心と身体の成長支援ネットワーク」が企画・運営しているもので、福島県相双地域の小学生44人がボランティアスタッフとともに参加しました。
 
 子どもたちは、緑豊かな広々としたキャンプ場で4日間を過ごしました。キャンプ場の中にある竹林の竹を利用して作った特製の器とお箸を使って、流しそうめんを食べたり、背の高い大きな木の周りに垂らした丈夫なロープを使って、自分の力だけで上まで登る「ツリークライミング」を体験したり、自然の中でしか味わうことのできないプログラムを大いに満喫しました。のびのびとした活動を通して、子どもたちは、夏の思い出を作ることができました。

 今年度2回目のキャンプは、2月に静岡県御殿場市の「日本YMCA同盟東山山荘」で開催される予定です。

 当事業団は、被災者支援のため、皆さまからお寄せいただいた寄付をもとに、キャンプ運営費として今年度は300万円を助成しています。

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小雨のため、テントの中で流しそうめん。手にしているのは、      ヘルメットを被り準備万端。地面から足が離れて体が浮くと、
自分でやすりをかけて作った竹の器とお箸。                歓声が森の中に響きました。

(2015年08月)

宮城・南三陸町の被災地支援団体の遊具設置を助成

 宮城県南三陸町の復興支援団体「一般社団法人さとうみファーム」(金藤克也代表理事)が同町歌津地区で運営する「子ども夢牧場」に対し、ブランコやターザンロープなどの遊具設置費用や工具代として計200万円を助成しました。8月1日に牧場内であったお祭りで披露され、子どもたちが遊具で楽しそうに遊んでいました。


 さとうみファームは、東日本大震災後の2011年9月に南三陸町の復興支援を目的に全国から集まったボランティア15人で結成され、翌年6月に法人化されました。町内でとれたワカメの茎をえさにした羊を飼育する牧場や、子どもたちの遊び場「mokomoko広場」を設置したり、シーカヤックの体験イベントをしたりしてきました。
 仮設商店街に隣接して二年前に完成したmokomoko広場が商店街の整備に合わせて撤去せざるを得なくなり、昨年夏にオープンした子ども夢牧場内に改めて遊具を設置して遊び場を設けることに。このため、事業団が助成を決めました。
 設置されたのは、ブランコや滑り台、ターザンロープのほか、日よけ用の東屋、ウッドデッキです。設置はボランティアや地元で雇った人も手伝うため、必要な工具やチェーンソーの購入費用も助成しました。


 金藤代表理事は「子どもたちが日常的に遊べる場所が仮設住宅の駐車場や学校の校庭などしかないという中で始めた事業です。住民の高台移転も進んでおり、遠い仮設住宅から戻ってきています。まだ、来ていただける住民に偏りがあるので、チラシを配って万遍なく来てもらえるようにし、牧場を今後も住民の憩いの場にしていきたいです」と話していました。

遊具3.jpg                         牧場内に設置されたブランコ&滑り台(上)、ターザンロープ(下)    
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(2015年08月)

岩手県釜石市の母子支援団体の移転・改装工事費を助成

 岩手県釜石市で未就学児の一時預かり事業を行っているNPO法人「母と子の虹の架け橋」(若菜多摩英代表)に、移転に伴う改修工事費や備品購入費など290万円を助成しました。


 若菜代表は、東日本震災後に釜石市に入り、助産師や家事ボランティアとともに、被災した妊産婦のケア活動を開始。被災者が避難所から仮設住宅に移った2011年9月、心身のケア活動や就労支援等の各種講座を行う「ママハウス」を、また2012年5月には未就学児の一時預かり施設「虹の家」(定員12人)を同市内に開設しました。さらに、「虹の家」の待機児が増えたため、市の要請に応えて2014年8月、「第二虹の家」(同15人)を新設しました。

 このうち、市中心部の大只越町にある「虹の家」は、家主の都合で移転を迫られ、6月から同市中妻町の賃貸家屋に移転しました。待機児童解消を目指す市の再要請を受け、移転を機に定員は、一次預かり15人、保育10人の最大25人となりました。5月に行った移転先の改修工事費735万円のうち、4分の3は市から補助金が出ます。しかし、事業の急拡大で「母と子の虹の架け橋」の資金繰りは苦しく、自己負担分184万円や引っ越し費用、敷金・礼金・仲介手数料、育児用家具やエアコンなど電化製品購入費を支払う 余裕がないため、相談を受け、事業団が緊急助成することになりました。若菜代表は「移転を迫られて一時はどうなるかと思いましたが、事業団のご支援をいただき、大変助かりました」と話しています。

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                       内装工事が終わった虹の家で、子どもたちの面倒をみる保育士

                                            

(2015年07月)

今年も障害者らを東京ドームの巨人戦に招待

 読売巨人軍の協力を得て昨シーズンに行った東京ドームの巨人戦招待。今シーズンも、東日本大震災で被災した福島県の児童養護施設で暮らす子どもたちや、原発事故の影響で避難生活が長引く障害者ら計96人を対象に4試合で行っています。

 6月21日に行われた対中日ドラゴンズ戦に招待したのは、群馬県高崎市に避難している福島県富岡町の社会福祉法人友愛会が運営する「ワークセンターさくら」の利用者と職員計30人。巨人軍が内野指定席のチケットを提供し、事業団は往復のバス代やお弁当代などを助成しました。

 利用者は応援団と一緒に声援を送ったり、ヒットが出ると歓声を上げたりと、観戦を大いに楽しんでいました。試合後は、グラウンドに案内してもらい、人工芝の感触を楽しみながら、記念撮影などをしました。

 観戦した友愛会の寺島利文事務局長は「障害者がこうして試合を球場で観戦できる機会は少なく、大変ありがたい。試合は一点差で負けてしまいましたが、皆喜んでいて、いい思い出になりました」と話していました。

 

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応援するワークセンターさくらの利用者ら              ジャビット君とグラウンドで記念撮影

これ以外の招待施設は、次の通りです。
▽5/17(日)巨人vsヤクルト
 児童養護施設・福島愛育園(20人、福島市)
▽8 /9(日)巨人vs広島
 児童養護施設・アイリス学園(30人、福島市)
▽9/13(水)巨人vs横浜
 児童養護施設・青葉学園(16人、福島市)
 

(2015年06月)

岩手県陸前高田市の移動支援NPOの新事務所内装費などを助成

 岩手県陸前高田市で障害児者や要介護者などの移動支援サービスを始めたNPO法人「愛ネット高田」に、新事務所の内装工事費や備品購入費233万円と活動に必要なパソコン、机、イス、書庫などの購入費30万円を助成しました。


 愛ネット高田は、「日本障害フォーラム(JDF)いわて支援センター」が東日本大震災の直後から同市で行ってきた移動支援事業を、JDFの撤退に伴い、今年1月から引き継ぎました。移動支援は、公共交通機関などでは移動が困難な障害児者や高齢者の通院、通学を中心に2012年度は1978件、2013年は2622件、2014年度は2523件実施しました。


 居宅介護支援事業を行ってきた愛ネット高田は、震災により事務所や事業所を失い、今年2月までは、職員宅の車庫を改造した4畳半ほどの仮設事務所での活動を強いられてきました。しかし、移動支援事業の開始に伴い、職員を増員し、車両2台の駐車場も必要になったため、同市で初めて建設された災害公営住宅1階の賃貸店舗(59㎡)に、被災事業所を対象とする賃貸料減額措置(5年間半額)を受けての入居が認められました。


 震災で壊滅的な被害を受けた同市内での移動支援は、交通弱者からのニーズが強く、福祉有償運送として2015年度より、同市から補助金が交付される見通しですが、愛ネット高田には自己資金がほとんどありません。公益性の高い移動支援を継続し、事業を軌道に乗せるためには、助成が不可欠と判断しました。なお、今回助成した内装工事費は、総額404万円の半分で、残る部分について、愛ネット高田は、中小企業被災資産復旧事業費補助金の支給を市に申請しています。

  ②愛ネット高田(内装移転後の新事務所).JPG 愛ネット高田③移動支援車両とスタッフ.JPG

 移転して内装工事を終えた愛ネット高田の新事務所    移動支援に使用している車両と運転スタッフ
 

(2015年06月)

宮城県登米市の通所・介護施設に舗装工事費144万円を助成

 障害児者の日中一時支援事業や高齢者のデイサービス、配食サービスなどを行っている宮城県登米市のNPO法人「どんぐりの家」に、施設整備費約144万円を助成しました。どんぐりの家は、新しい活動として、農業用ハウスで栽培する野菜を使ったピザ作りを計画していますが、施設建物から駐車場や農業用ハウスまで行く地面が一部未舗装で、車イスや高齢の利用者が歩きにくい状況だったため、助成を受け舗装工事を行いました。


 どんぐりの家は、東日本大震災で施設が倒壊し、閉館を余儀なくされましたが、助成金や借り入れ、自己資金などで施設の建て替えと拡大を行い、2012年4月に再開しました。地域密着型の福祉サービス施設として欠かせない存在となっており、障害者約20人が生活介護・日中一時支援に、高齢者36人がデイサービスを利用しています。自家栽培した野菜などを活用した食事が「美味しい」と評判で、デーサービスは利用待機者が出るほどの人気だそうです。


 どんぐりの家代表理事の石川志穂子さんは「先日、交流イベントの青空カラオケ大会を開き、車イスの障害者、高齢者も多く参加されましたが、舗装のおかげで車への乗降や移動が楽になったと大変喜んでいました。これからも利用者の皆さまに安心していただけるサービス提供に努めます」と話していました。

どんぐりの家①(登米市)舗装場所.JPG    どんぐりの家②農作業JPG.jpg 

 「舗装したのはこの辺り一面」と示す石川代表理事       野菜づくりの農作業をする利用者とスタッフ
 
(2015年06月)

宮城県岩沼市の福祉作業所の和紙づくりを支援

 宮城県岩沼市の社会福祉法人「しおかぜ福祉会」が運営する福祉作業所「しおかぜ」(定員36人)に、紙すきによる和紙づくりに必要な設備購入費54万円を助成しました。

   
 しおかぜは、東日本大震災後の津波で建物や畑、農業用ハウスが被災し、流木アートや農業、花の栽培などに大きなダメージを受けました。借入金で壊れた4棟の農業用ハウスの修繕や塩害にあった土の入れ替えをしましたが、震災後、地下水の塩分濃度が上昇したため作物が育たず、内陸から水を運んで野菜や花の生産販売を再開するまで約2年を要しました。
 

 また、近くの海岸で拾った流木を利用してアート作品を作っていましたが、作業に使う機材が冠水して使えなくなりました。流木集めは利用者の楽しみのひとつでしたが、海岸での活動の危険性も考慮し、流木アートに代わる新たな作業として2014年から新たに始めたのが、牛乳等の紙パックを材料にした紙すきによる和紙づくりです。しかし、仕上げ作業に欠かせない電動圧縮ローラーの購入資金がないため、事業団が全額助成しました。


 しおかぜ福祉会の永井一人事務局長は「利用者支援の一部として紙すき事業を始め、試行錯誤の中、何とか作品は出来たが、紙の滑らかさが足りないと悩んでいた。これで紙も滑らかになり、生産量も増える。利用者の工賃アップにもつなげたい」と話していました。

しおかぜ福祉会①(岩沼市)圧縮ローラー.JPG    しおかぜ福祉会③紙すき作業JPG.jpg

電動圧縮ローラーで仕上げ作業する利用者        紙すき作業に取り組む利用者の皆さん
 
(2015年06月)

宮城県石巻市の被災者支援団体に車の購入費など255万円を助成

 宮城県石巻市の牡鹿半島を中心に被災者支援活動をしている一般社団法人「キャンナス東北」に、福祉車両の購入費など約255万円を助成しました。キャンナス東北は、看護師を中心とした医療系ボランティア団体で、東日本大震災の発生後に被災地入りし、巡回型の看護・リハビリ・健康支援活動や介護、自立支援事業などを、スタッフ7人で続けています。


 また、牡鹿半島のほぼ中心部にある同市清水田浜の被災民家を改修して2012年1月から、仮設住宅で暮らす高齢者や障害者向けのコミュニティースペース「おらほの家」を運営しています。気軽に外出できる居場所づくりが狙いで、毎月6~8回、送迎サービス付きでサロンや食事会、手芸教室、健康相談会、各種イベントを開催。また、ボランティアの宿泊・活動拠点、施設が被災して規模が小さくなったデイサービスの代替としても活用されています。


 しかし、送迎用の車が廃車寸前に老朽化する一方、活動資金の確保が厳しくなっているため、高齢者の送迎用に車いすが載せられる四輪駆動式の軽ワゴン車(157万円相当)1台、耐用年数が過ぎたパソコン2台の購入費や人件費の不足額など98万円を助成しました。
 「おらほの家」がある牡鹿地区の人口は約3000人で、震災後は65歳以上が40%超と高齢化が進んでいます。また、被災によりホームヘルパーステーション、有料老人ホーム、グループホーム、半島常駐のタクシー会社などが閉鎖されました。デイサービスは再開されたものの送迎がなく、規模もかつての3分の1だそうです。


 キャンナス東北の本庄年さんは「半島部に路線バスはあるが、高齢者には使い勝手が極めて悪く、家に閉じこもりがちな方が大勢います。そうした方々を送迎するのに車は必須で、しかもリフト付きの車は念願でした。早速、送迎に威力を発揮しています。被災者は今も不安を抱えており、皆で楽しく過ごせる空間を維持していきたい」と話していました。

キャンナス東北①(石巻)贈呈車両.JPG   キャンナス東北②おらほの家サロン活動.JPG

   寄贈した福祉車両とキャンナスグループ関係者           「おらほの家」のサロンで歌を楽しむ被災高齢者
 
(2015年06月)

福島県いわき市の子育て支援NPOに車購入費など202万円を助成

 福島県いわき市で子育て支援活動をしているNPO法人「いわき緊急サポートセンター」(前沢由美理事長)に、活動用の軽乗用車(150万円相当)と支援拠点へのコンパクトキッチン設置費など約202万円を助成しました。


 いわき緊急サポートセンターは、働く女性の子育て支援を目的に2010年2月、任意団体として発足し、東日本大震災後は、他団体と連携協力して救援物資の配布や避難所などでの健康チェック、入浴サービス、心のケア事業なども行ってきました。
 2013年9月にNPO法人化したのを機に、同市小名浜大原に支援拠点を開設。2014年4月からは、市から「いわき市病児・緊急対応強化事業」を委託され、子どもの一時預かりや病児保育、子育て相談、出産・発病時の送迎や家事手伝いなど、看護師、保育士など専門資格を持つスタッフ10人(うち常勤2人)で幅広い子育て支援事業を展開しています。一時預かり、病児保育などの活動実績も年々増え、2014年度は前年度比7割増の521件を数えました。


 活動には、理事長のマイカーを利用していましたが、走行距離は10万kmを超え耐用期限を迎えています。また、病児や支援が必要な子どもたちを預かる支援拠点には台所がなく、車で約30分かかる理事長宅から運び、電子レンジで温めて提供していました。自主財源はほぼ底を突き、今後の活動や対応に限界を感じた理事長からの支援要請があり、今回の助成を決めました。


 前澤理事長は「病気の子どもやメンタルが不安定な親の支援には、温かな言葉と温かく栄養のある食べ物の提供が、心と体に届く一番の支援。キッチン設置のおかげで、温かい野菜スープや病児食の調理ができるようになり、スタッフのみならず、利用者の皆さんも大喜びです」と話しています。

①いわき緊急サポートセンター贈呈車.JPG   ②いわき緊急サポートセンターのキッチン.JPG  ③いわき緊急サポートセンター預かり施設.JPG     

   贈呈車両と前澤理事長(左)ら        台所に設置されたコンパクトキッチン      一時預かりなどの支援拠点「アステール」
(2015年06月)

在宅被災者向けの石巻の情報紙発行に200万円を助成

 宮城県石巻市の一般社団法人「BIG UP石巻」(原田豊代表)に、在宅被災者向けの地域情報紙の発行費200万円を助成しました。「BIG UP石巻」は、東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市釜・大街道地区約6000世帯の在宅被災者を中心に支援活動を続けています。
 

 在宅支援の場合、仮設住宅と違って住民が集まる場所がないため、様々な情報を周知させるのが大きな課題です。また、高齢者の多い同地区では、インターネットより口コミや紙媒体のほうが周知効果が高いため、「BIG UP石巻」は2014年秋から、市報などではカバーされないイベントやサロン活動のお知らせなど身近な地域情報を盛り込んだ情報紙「ゆくゆく輪」を毎月3000部発行し、町内会を通じて配布・回覧しています。しかし、運営資金が不足しているため、当事業団が2015年度の発行費助成を決めました。
 

 同市西側の釜・大街道地区は、日本製紙など大きな工場がある東北最大の工業港から数百メートル圏内にあり、東西に幹線道路が走る市内最大のベットタウンでした。都内で自動車販売業を営んでいた原田代表は、震災直後に同市に入ってボランティアチームを立ち上げ、担当エリアとなった同地区でガレキ撤去や泥出し、仮設住宅への引っ越し支援、生活相談など支援活動を行ってきました。また、地域住民の交流や憩いのためのコミュニティスペース「たんぽぽの家」を2012年8月、「コスモスの家」を2013年3月、子育て支援拠点「えんじぇるハウス」を2015年3月にそれぞれ開設しました。


 原田代表は「情報紙は5つの支援団体で共同発行しており、支援団体相互の情報交換や共同事業も活発になった。支援者のネットワークづくりにも役立っている」と話しています。

※情報誌「ゆくゆく輪」のダウンロードはこちらから
http://www.big-up-ishinomaki.jp/

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編集の打ち合わせをする原田代表ら
(2015年05月)

宮城県気仙沼市のPC教室開催に72万円助成

 読売光と愛の事業団は、宮城県気仙沼市で被災者支援活動を続けている一般社団法人「ボランティアステーション in 気仙沼」に、パソコン(PC)10台などの購入費72万円余を助成しました。これを受け同法人は3月から、気仙沼市や隣接する岩手県一関市にある仮設住宅の集会所や公民館などで、主に高齢者を対象にしたパソコン教室を始めました。
 同法人は、両市内にある約50か所の仮設住宅で、「ひきこもり」「孤独化」の防止やコミュニティ形成を目的としたサロンを定期的に開いています。そのサロン開催時に、最も多かったのが「パソコンやスマートフォンなどの活用スキルを身に付けたい」という要望で、「情報通信技術(ICT)の支援事業を始めたい」と当事業団に相談があり、助成を決めました。

 気仙沼市面瀬地区で3月中旬の3日間、開かれたPC教室には、定員いっぱいの10人が参加。初めてのPC操作に、当初は恐る恐るだった受講者も、最後は文書作成や手製のオリジナル葉書を作成するレベルに上達しました。今回の受講者は、募集開始から10分で埋まり、キャンセル待ちが発生したため、追加開催を予定しています。
 同法人事務局の畠山輔さんは「気仙沼では、ICTの活用スキルが無くてもよい水産関係の仕事が多く、習得機会も習得者も比較的少なかった。PC教室を通じてスキルを習得できれば、参加者同士の交流を通じた孤立防止、地域活動や町づくりへの参加促進、就労機会の拡大などにも役立つはず」と意気込んでいます。

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 気仙沼市面瀬地区で開かれたPC教室
 

(2015年04月)

災害から重症心身障害者を守る吸引機器を贈る 

 東日本大震災では、重い障害を持つ人たちも家屋の流失・倒壊などで大きな被害を受け、医療的ケアがピンチになりました。これを教訓に非常時に備えるため、読売光と愛の事業団は、「宮城県重症心身障害児(者)を守る会」に停電時でもケアができる自家発電機(カセットボンベ付き)とポータブル吸引機各5セット(総額100万円)を贈りました。

 これにより、停電しても医療的ケア(主にたんの吸引)に必要な呼吸器や吸引機の作動が確保され、命の危機を救うことができます。4年前の震災時には家庭で手動に切り替え、その場をしのぎましたが、今後は家屋が崩壊した場合も対応できます。機器は、全国重症心身障害児(者)を守る会を通じ、支部役員宅(仙台、大崎、栗原、石巻の各市)と宮城県支部(仙台市)の5か所に配備されました。
 守る会の秋元俊通会長は「停電になっても吸引機が使えるようになり、重症児者やその家族が安心して暮らすことができます」と話しています。

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 ポータブル吸引機器などを贈られた宮城県重症心身障害児(者)を守る会

(2015年04月)

仙台で復興支援大学等奨学生の採用式

 東日本大震災で被災し、経済的に進学が困難な高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売光と愛の事業団主催、読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)の第3期奨学生12人の採用式が3月21日、仙台市青葉区の読売新聞東北総局で開かれました。
 12人は岩手県の3人と宮城県の7人、福島県の2人で、東北地方の大学や専門学校に来月入学し、卒業まで毎月5万円(返済不要)が支給されます。この日は、風邪のために欠席した男子生徒1人を除く11人が出席。事業団の尾上達郎理事から認定証を手渡された後=写真=、一人ひとりが将来の夢など抱負を語りました。
 その後、近くのレストランに移動し、合流した1期生8人、2期生2人とともに交流会に参加して、先輩たちから学生生活やアルバイトなどについて、激励やアドバイスを受けました。
 看護専門学校に進む気仙沼市の女子高校生は「災害時に被災者の力になれるような看護師を目指したい」と話していました。

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(2015年03月)

被災家族を対象に第9回ニコニコキャンプ開催

 東日本大震災で肉親や友人を亡くした子どもたちの癒しとリフレッシュを図る「第9回ニコニコキャンプ」(子どもの心と身体の成長支援ネットワーク主催、当事業団など後援)が2月27日から3日間、静岡県御殿場市の日本YMCA同盟東山荘で開かれました。福島県相双地区の13家族40人が、ボランティアスタッフ25人とともに参加しました。
 子どもたちは初日、相馬市からバスと新幹線を乗り継いで半日かけて東山荘に到着すると、目の前に雄大な富士山を臨みながら、緑豊かな敷地内で思いっきり遊び、夜はキャンプファイヤー。2日目は、富士山麓の雪原で特製ボードに乗って約200メートルを滑り降りるソリ遊びやゲーム大会、焼きマシュマロづくりなどを楽しみました。保護者も楽しめるようにと、2日目の夜は親子別プログラムとし、親たちは御殿場高原のリゾート施設で開かれたイルミネーションイベントに出かけました。
 同ネットワークは、2015年度も夏と春先のキャンプを予定しており、当事業団は引き続き運営費を助成します。

【写真は、雪遊びを楽しむ子どもたち】

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【写真は、キャンプファイヤーの様子】

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(2015年03月)

岩手県大船渡市の福祉作業所に500万円を助成

 読売光と愛の事業団は、岩手県大船渡市で障害者就労支援施設を営む一般社団法人「かたつむり」に、海産物加工品などの商品開発や商品加工に必要な設備購入費500万円を助成しました。助成を受け「かたつむり」は、付加価値の高いオリジナル商品を開発・販売するため、缶詰などを手軽に作れるミニレトルト釜、卓上型缶詰巻き締め機、真空包装機、電気乾燥機、食品のスライサーやカッターなどを購入しました。
 新設備を利用して昨年末から、陸前高田市のオリジナル品種米「たかたのゆめ」の精米真空パック商品の受注・納入を始めたほか、三陸産ワカメ、佃煮、リンゴなどの加工オリジナル商品の発売を検討しています。販路も広がっており、利用者の工賃アップにつながりそうです。

 「かたつむり」は、障害児(者)を家族に持つ大船渡地域の20家族が、育児の情報交換や相談のため2001年に始めた親の会。2007年からは、古いアパートを借りて活動拠点とし、缶やペットボトル、古紙の資源回収に取り組むなど地域に貢献してきましたが、東日本大震災で作業所は跡形もなく流出。メンバーは離れ離れになりました。
 しかし、陸前高田市の福祉団体の支援・協力を受け2011年9月、同市の高台で活動を再開。その後、大船渡市の元活動拠点の近くに土地を確保し、県内外からの支援を受けながら、自分たちでプレハブの仮設作業所を建て、2013年4月に法人格を取得して「かたつむり」を再スタートさせました。再スタート時の利用者は14人でしたが、口コミで評判が広まり、1月現在、大船渡市や宮城県気仙沼市を含む周辺市町から23人が通っています。

  利用者は日々、電気部品の組立・加工やカタログ等の封入作業、復興支援グッズの製作・加工、イベント会場での飲食物販売、食用ほおづき栽培、リンゴやワカメの生産・加工などに取り組んでいます。
 「かたつむり」の大西智史常務理事は、「今の作業所は被災地区の仮設物件のため、数年以内に移転新築が必要。資金に余裕がない中、今回の助成のおかげで、さまざまな事業展開の可能性と希望が開けました」と話しています。

 

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 助成金で購入したミニレトルト釜や缶詰巻き締め機

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 販売を始めた「たかたのゆめ」の精米真空パック

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 作業に取り組む「かたつむり」の利用者のみなさん 

(2015年02月)

岩手県大船渡市の地域公民館に48万円を助成

 読売光と愛の事業団は、再建された岩手県大船渡市大船渡町の平地区公民館に、お祭りや町内会のイベントなどで使用する音響セットと発電機の購入費48万円余を助成しました。
 以前は海岸近くにあった平地区公民館は、東日本大震災の津波により流出しましたが、多方面からの支援を受け、高台にプレハブの公民館が再建されました。しかし、町内会費は公民館の維持管理費に充てられ、津波で流されてしまった備品を購入する余裕がないため、支援要請を受け、当事業団が緊急助成しました。

 震災前、大船渡町内では4年ごとに「加茂神社五年祭」を行っており、お祭りで使用する山車は、高い場所で保管していたため、かろうじて残されました。平地区では、震災後初のお祭りを今年5月3-4日に開催する予定です。
 平地区町内会の新沼満会長は「お祭りの踊りの練習や地区行事で音楽を流す時など、地域コミュニティのために活用します。震災時はガソリンがなく大変だったこともあり、カセットタイプの発電機は大変ありがたい」と話していました。

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音響セットや発電機の購入を喜ぶ町内会の皆さん
 

(2015年02月)

宮古のNPOが助成金でふれあい列車運行

替えふれあい列車①.jpg  東日本大震災の被災地の 岩手県宮古市の三陸鉄道北リアス線で12月6、7の両日、「ふれあい列車・はあとふる号」が運行され、障害者と健常者が交流を深めました。市内で障害者の福祉活動を続けている「NPO法人レインボーネット」が、事業団から40万円の助成を受けて実施したもので、両日とも晴天に恵まれ、約100人が初冬の三陸鉄道の旅を楽しみました。

 7日は、午前11時30分に宮古駅を出発する臨時レトロ列車に車椅子の3人を含む障害者10人と、ボランティアや応募の子供たち計47人が乗り込みました。田野畑駅で折り返し、宮古駅に戻る1時間の旅です。
 車内ではじゃんけん大会が行われ、優勝者には地元の海産物などが当たり、歓声が上がりました。昼食には、海女さん姿に扮したボランティアの中学生によって障害者団体の作った釜飯弁当が配られました。津軽三味線を披露する人もおり、迫力ある演奏に参加者は「元気が出そう」と話していました。
 一方、震災の津波の爪あとが今も残る田老駅では、参加者から「あの松の木の上を津波が越えたんだなあ。」とか、「何にも無くなってしまって」など、ため息交じりの声も漏れていました。
 

(2014年12月)

「復興支援大学等奨学金」 第3期生に被災地の12人が内定

 東日本大震災で被災し、進学が経済的に困難になった高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)の第3期奨学生に、12人が内定しました。内訳は、岩手県が3人(いずれも大槌町)、宮城県が7人(南三陸町2人、気仙沼市、登米市、女川町、東松島市、名取市が各1人)、福島県が2人(郡山市、いわき市各1人)。12人のうち5人は母子家庭、1人は父子家庭の生徒です。
 12人は、宮城、岩手、福島、山形県にある大学や専門学校を志望しており、来春の進学後、毎月5万円(返済不要)が卒業まで支給されます。卒業後は、看護師、教員、地方公務員、管理栄養士、作業療法士など、それぞれが目指す分野で、被災地の復興に寄与・貢献したいと考えています。今回は、初回の2倍、前回の4倍を超える24人から応募がありました。応募者が大幅に増えたのは、被災した生徒や学生向けの奨学金制度が減っているのが主因とみられます。


 内定者の郡山市の女子生徒は、幼少期に父親を病気で亡くし、母親と兄姉3人で暮らしてきましたが、震災で自宅が半壊し、援助してくれていた祖父を復興への心労と肉体的過労が原因で失いました。この生徒は応募作文で、「持病を抱えて無理ができない身体にも関わらず、復興のため一生懸命に働いていた祖父の姿を見て私は、祖父のように責任を持って一生懸命に仕事をしていきたいという意志を持つようになった」「震災と祖父の死から、命の尊さについて常に学ぶことのできる職業、人の心のケアをして支えることのできる職業に就きたいと考えるようになった」と、看護師になって福島県の復興に貢献する思いを綴りました。


 大槌町の女子生徒は、作業療法士を目指しています。以前は教師を目指していましたが、考え方が変わったのは、「復興工事はようやく始まったばかり。今も窮屈な仮設住宅に暮らす被災者の半分以上は高齢者で、以前のように地域でのコミュニケーションが取れず、仮設に引きこもってしまいがち。運動不足などで病気にかかり、リハビリが必要になる人が増えている」という現状からです。「未来の子供達のために復興を考える人は多くいますが、残りの限られた人生に不安を抱える高齢者には時間があまりありません」「『被災地、東北のリハビリ』のため最大限努力し、大好きな故郷に恩返しするべく、日々励んでいきたいと思います」などと作文に記しました。


事業団は、読売新聞「大学の実力」取材班の協力も得て、第5期生(2016年度公募)まで奨学生を募集する予定です。1人でも多くの被災生徒に奨学金を支給できるようご寄付にご協力をお願い申し上げます。
 

(2014年11月)

福島市の3児童養護施設にリフレッシュ旅行費を助成

  福島第一原発事故の影響で福島県では、遊び場所を制約されている子どもたちが、今も少なくありません。ストレスや肥満などの問題も指摘されています。中でも、親族のサポートがない児童養護施設の子どもたちは、旅行などでリフレッシュする機会が少ないため、昨年度は福島県内の8児童養護施設の子どもたちを対象に、リフレッシュ旅行費を全額助成しましたが、今年度は、避難区域以外で放射線量が比較的高い、福島市の3児童養護施設に夏休みの旅行費662万円を助成しました。
 助成額は、子どもと引率職員1人当たり上限4万円、旅行先や日程は各施設で自由に選べるようにし、計画の作成や手配には、読売旅行郡山営業所が協力しました。
 福島市南東の丘陵地帯にある福島愛育園は、施設に隣接して野営場を持っており、震災前は子どもたちの遊び場になっていましたが、除染には多額の費用がかかるため、立ち入り禁止のままです。児童82人と職員40人は観光バス3台で、明治時代の社会事業家で同園の創始者・瓜生岩子さんのお墓参りを兼ね、会津地方や山形県を1泊2日で巡りました。
アイリス学園は、児童43人を4~10人の6グループに分け、東京ディズニーランドやディズニーシー、東京スカイツリー、那須ハイランドパーク、松島など、いずれも1泊2日で思い思いの場所に出かけました。青葉学園は、小学生から高校生までの46人が1泊2日で東京ディズニーランドや東京スカイツリーを、幼児8人は日帰りで同県いわき市の水族館「アクアマリンふくしま」を訪れました。

 各施設からの報告の一部を紹介します。
 ▽青葉学園 「原発事故から3年半が過ぎても、常に放射能汚染が気になりながらの日々ですので、参加した子どもたち皆、生活の場を離れて心から旅行を楽しむことができ、夏休みの何よりの思い出となりました。原発事故の影響で避難生活が長期化し、家族間の問題が深刻化する傾向とともに、児童虐待などが増加しており、そのために子どもが当学園に入所する事態も生じていますが、子ども達が困難に負けることなく健やかに成長できるように役職員一同尽力して参ります」


 ▽アイリス学園「なかなか行く機会のない都会の雰囲気を存分に味わったグループもあれば、遊園地で沢山の乗り物を楽しんだグループもあり、電車や新幹線の乗り継ぎ、コテージでの調理など貴重な経験を実現することができました。子ども達は夏休みの宿題の作文や日記に、旅行で経験したことを沢山書いていました。園内での集団生活から飛び出して、小集団での行動となり、子ども達が普段見せない、より子どもらしい笑顔を見せていたのがとても印象的でした」


 ▽福島愛育園 「この度の旅行は、園祖・瓜生岩子さんのご実家の旅館(喜多方市の熱塩温泉)に宿泊し、愛育園全員でお墓参りするという、過去にない歴史的な行事となりました。子ども達は皆、それぞれに旅行を満喫し、夏の良い思い出を作ることができました。職員一同、感謝の気持ちでいっぱいです」

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 山形県上山市の遊園地を訪れた福島愛育園の子ども達 

(2014年11月)

福島から避難の友愛会で慰問コンサート

 福島県富岡町の社会福祉法人友愛会の施設利用者者らが避難している群馬県高崎市の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」で10月26日、事業団と日本声楽家協会によるコンサートが開かれました。
  コンサートに出演したのは、オペラなどで活躍するソプラノ歌手で、同協会所属の田子真由美さんと田中樹里さん。東京芸大4年の鐵百合奈さんがピアノ伴奏をしました。
  のぞみの園のホールには、友愛会が運営する知的障害者支援施設「光洋愛成園」などの利用者や職員ら130人が招待され、「ちいさい秋みつけた」や「もみじ」などの童謡や、ミュージカル「マイフェアレディ」などの歌曲が披露されました。「幸せなら手をたたこう」の歌では、利用者らも曲に合わせて一緒に手足を動かして楽しみました。最後は、NHKの震災支援ソング「花は咲く」が歌われ、涙ぐむ職員もいました。
  友愛会の寺島利文事務局長は「とてもすばらしい声で、プロの方のすごさを感じました。まさに芸術の秋にぴったりの催しになりました」と話していました。同園の職員と利用者は、2015年度中に福島県広野町に移るための準備をしています。

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2人の歌手の歌に合わせて手を叩く利用者ら
 

(2014年10月)

岩手・田野畑村の復興祈年祭に100万円助成

 読売光と愛の事業団は、岩手県三陸沿岸の田野畑村に、復興祈年祭の開催費100万円を助成しました。岩手県「いわて未来づくり機構」事務局を通じて8月中旬、「田野畑村復興祈年祭実行委員会が、前夜祭のフィナーレに鎮魂と復興への誓いの意を込めた打ち上げ花火の企画を進めているが、予算がなくて困っている」との相談があり、緊急助成しました。

 田野畑村は、東日本大震災で遡上高25.5mの大津波が襲来し、死者・行方不明者39人、全半壊270戸超の被害を受けました。復興祈年祭は震災犠牲者への哀悼と支援者への感謝を表し、復興へ向けて村民の団結と活力を向上させるのが目的で、震災後3回目となる今年が最後です。

 10月4日(土)夕方からの前夜祭には約500人が参加し、ステージでの各種イベントが終わった19時から約15分間、高架の線路とともに津波で破壊された三陸鉄道の旧島越駅前で、何百発もの花火が打ち上げられました。
 実行委員会の佐藤智佳さん(村役場復興対策課)は「皆様のお蔭で盛大なイベントを行うことができました。復興祈年祭としてのイベントは今年で最後となりますが、今後も継続的に村民と支援者をつなぐ行事を実施していきたいと思っています」と話していました。

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高台に新設された新島越駅の駅舎越しに望む復興祈念前夜祭の花火

tanohataennsou.jpg復興祈念・前夜祭のステージイベント

 

(2014年10月)

発達障害児を支援する宮城県内のNP0に70万円を助成

  発達障害児の支援・療育活動をしているNPO法人「MMサポートセンター」(宮城県名取市)に、作業療法などで使用する井戸水の鉄分除去装置と発電機を購入する費用として、70万円を助成しました。

  

 震災当初、一番困ったのは水だそうで、現在の名取市の施設でも、大事な水を確保するために井戸を掘りました。しかし、くみ上げた水は鉄分が大量に含まれた赤茶けた色をしていて、飲用には適さず、作業療法として取り組んでいる野菜栽培にも使いにくいものでした。そこで、鉄分などを除去できる装置と、万が一に備えて発電機の購入の助成先を探していました。 

 

 谷地さんは、「福島第一原発から30キロ圏のわずか100メートル北に事務所があり、圏外ということで東京電力からは引っ越しの費用すら出してもらえなかった。運営は厳しいが、頼ってくる児童を見放すわけにはいかず、さまざまなところから助成を受けながらなんとか続けている。今回の助成で念願の井戸水が活用できることになり、大変ありがたい」と話しています。

  

 

 

mizikiki.jpgMMサポートセンターに設置された発電機

(2014年10月)

宮城・女川の障害者就労支援施設に400万円助成

 読売光と愛の事業団は、宮城県女川町のNPO法人きらら女川に、施設改修費400万円を助成しました。
「きらら女川」は、町内で唯一の障害者就労支援施設として2010年12月に活動を始めましたが、東日本大震災による津波で建物が流出し、利用者2人が行方不明になりました。その後、当事業団など全国からの支援を受けて2013年7月、高台の住宅地にあった空き地に、かりんとうやパンを作る作業工房と食堂・休憩棟を設け、2年4か月ぶりに事業を再開しました。 

 このうち地域住民の集会所ともなっている食堂・休憩棟は、地元の建設業者から寄贈されたプレハブを移築・改修したものです。ところが、実際に使い始めてみると、補強のため設けた外壁とプレハブの透き間に雨水が貯まり、その雨水が漏れて屋内が水浸し状態になるほか、屋根や庇(ひさし)がないため、雨天や降雪時は使い勝手が非常に悪いことが分かりました。

 しかし、施設を再開して間もない「きらら女川」には資金の余裕がないため、プレハブに屋根をかける改修費を当事業団が助成しました。松原千晶施設長は「水漏れもなくなり、使い勝手が格段に良くなりました。屋根のおかげで建物の耐久性も高まり、あと20年ぐらいは使えるそうです」と話しています。

 「きらら女川」は、かりんとうやパンに次ぐ主力商品として生ワカメやサンマ、ホヤなどの冷凍加工品製造を年内にも本格化し、年明けから販売を始める予定です。また、2015年春に復旧・再開予定のJR新女川駅前のプロムナード沿いに整備される商店街へテナント出店する準備も進めています。利用者も再開当初の13人から16人に増え、その賃金もアップするなど、復興への歩みを着実に進めています。

 

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      屋根をふいたkiramae.jpg「きらら女川」の建物(右)、左は改修前

(2014年10月)

宮城・石巻の移動支援NPOに500万円助成

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災に被災して移動手段を失った住民の送迎ボランティアを行っている宮城県石巻市のNPO法人「移動支援Rera」(村島弘子代表)に、2014年度の運営費500万円を助成しました。

 Reraは、公共交通機関で通院するのが困難な高齢者や障害者などを、ガソリン代等の実費分のみ利用者負担で送迎支援しており、震災直後からこれまでの送迎人数は7万人を超えています。年間約3000万円の活動資金は、一般からの寄付や宮城県からの補助金、民間助成団体からの助成金などで賄っていますが、寄付は減少傾向にあり、活動に支障が出る恐れがあるため、助成を決めました。

 石巻地区(石巻市、東松島市、女川町)は、震災後の津波により6万台もの車が流され、多くの住民が移動手段を失いました。Reraの活動を支えたのは、当初は札幌市のNPO法人ホップ障害者地域生活支援センターや全国からのボランティアでしたが、現在はスタッフ12人のほとんどが石巻市民で、福祉車両4台を含む計8台を使って毎朝6時半から夕方まで、1日平均70~80人を送迎しています。

 Reraの送迎を利用するには、公共交通による移動が困難なだけでなく、家族による送迎が難しい、経済的にタクシー等を利用できないなどの要件を満たしていることが必要で、利用は週2回までに限られており、利用者の大半は介護や障害の認定者です。
 村島代表は「さらに進む高齢化、仮設からの住居移転等で、外出困難者はなくなりません。いまだ苦しい思いをしている、復興に取り残された方々のため、今後もご支援、ご協力をお願いします」と話しています。なお、当事業団は2013年夏、送迎用の福祉車両をReraに寄贈しました。 

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Reraの移動支援を受ける仮設住宅の住民

       

 

 

 

 

 

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車椅子でReraの福祉車両に乗り込む利用者

  

(2014年10月)

宮城・山元町のサークル活動に90万円助成

 読売光と愛の事業団は、宮城県南部沿岸の山元町で高齢者介護に取り組むNPO法人「住民互助福祉団体ささえ愛山元」が、住民交流や憩いの場づくりのため、同町花釜地区で行っているサークル活動の今年度の開催費90万円を助成しました。

 東日本大震災の前には1000戸以上があったJR常磐線・旧山下駅西側の花釜地区は、被災住宅を修繕するなどして300戸以上の住民が戻ってきましたが、地区の集会所は津波でなくなったままです。このため、ささえ愛山元は、震災後の津波で1階が冠水し、その後修繕した花釜地区の旧デイサービスセンターを地域住民の交流の場として開放し、各種交流活動の開催を支援しています。

 開催されているのは、パソコン、手芸2種、オカリナ、フラダンス、囲碁・将棋・マージャンの6サークルのほか、パラソル喫茶、蕎麦を食べる会など。囲碁・将棋・マージャンは、女性に比べて引きこもりがちな男性向けの教室として、この秋から始まりました。
口コミで評判が伝わり、山元町に隣接する亘理町の住民にも参加者が広がっています。

 毎週水曜日午前10時から午後3時半は、手芸教室「陽だまりの会」の日。古布でバックや小物入れ、草履、帽子などを作り、一部は希望者に即売し、活動費の一部に充てています。また、約10人の参加者は、各人が一品ずつ自作の料理や漬物などを持ち寄り、皆で昼食を共にします。利用者からは「縫うことだけでなく、このランチも何よりの楽しみ」「サークルで知り合った仲間といろいろ教えあったり、おしゃべりしたりしていると、今までの辛かったことも忘れる」「和気あいあいの、まさに癒しの場」といった感想が聞かれました。
  

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    山元町の手芸教室

yamamoto2352.jpg      出来上がった手芸品

yamamoto2356.jpg  手づくり昼食会
           

(2014年10月)

震災被災の10福祉作業所に1481万円を助成

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の計10の福祉作業所に、総額1481万円を資金助成しました。「生き生きチャレンジ助成事業」としての第3次震災助成で、授産事業の設備などにあて、復旧とともに作業所で働く障害者のみなさんの工賃増につなげてもらうねらいです。

 このうち、250万円を助成した「共働作業所にんじん舎」(福島県郡山市)は、養鶏のための雛鳥育成舎などの建設に充てました。2005年に開設されたこの作業所では、現在、36人が働いています。震災前までは無農薬の野菜などの露地栽培や養鶏事業などをしていましたが、福島原発事故に伴う放射能の拡散のため露地栽培が出来なくなり、養鶏事業に比重を置かざるを得なくなりました。しかし、300羽を飼育していた育成舎が大雪で倒壊したため、あらたなヒナ育成舎を建設しました。

 また、今回の助成ではバイオガスを使った暖房設備を導入、養鶏の道具を入れるハウスもそばに完成し、作業がぐんとやりやすくなりました。メンバーはこの育成舎を「リトルチキン」と命名し、2015年春からは待望のヒナ育成を始められると喜んでいます。
 サービス管理責任者の和田庄司さんは「広くなった施設でストレスを与えないように飼育ができるようになり、大変ありがたい。養鶏事業を広げることで、賃金も震災前の水準まで回復させたい」と話しています。

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にんじん舎に完成したヒナ育成舎と道具ハウス。イラストは利用者の描いたヒナ鳥。

助成先は次の通りです。

<岩手県> 

<宮城県>

<福島県>

(2014年09月)

被災地の福祉施設児童など120人を東京ドームに招待

 読売光と愛の事業団は、読売巨人軍の協力を得て今シーズン、東日本大震災で被災した福島県の福祉施設で暮らす子どもたちや、原発事故の影響で避難生活が長引く障害者、仮設暮らしが続く宮城県沿岸の被災者など計120人を、東京ドームの巨人戦に招待しました。
 招待したのは、3月末から8月末までの6試合、各20人。巨人軍が内野指定席のチケットやジャイアンツグッズなどを提供し、当事業団は往復の交通費や食費、平日夜間観戦の際の宿泊費などを助成しました。招待者のほとんどは、テレビでプロ野球を見たことがある程度で、実際に球場で観戦するのは初めて。球場に入ると、その臨場感や応援の熱気に圧倒され、驚いた様子でしたが、途中からは応援団と一緒に声援を送ったり、ホームランが出ると歓声を上げたりと、観戦を大いに楽しんでいました。招待した施設・団体等は、下記の通りです。

▽3/30(日)巨人vs阪神
児童養護施設・白河学園(福島県白河市)、いわき育英舎(いわき市)
▽5/18(日)巨人vs広島
 児童養護施設・青葉学園(福島市)
▽5/29(木)巨人vs楽天
 宮城県石巻市、亘理町、山元町の被災者と被災者支援団体の代表者
▽6/22(日)巨人vsソフトバンク
 群馬県高崎市へ避難中の社会福祉法人・友愛会(福島県富岡町)
▽7 /4(金)巨人vs中日
 児童養護施設・福島愛育園(福島市)
▽8/27(水)巨人vs阪神
 いわき市へ避難した社会福祉法人・希望の杜福祉会(福島県楢葉町)

■招待者から寄せられた礼状の一部を紹介します。
▽友愛会
「(知的障がいを持った)利用者の皆さんは、テレビで見る東京ドームでのプロ野球観戦が現実となり、この上ない喜びのようでした。併せて、セ・パ交流戦の優勝のかかった大事な試合に巨人が大勝利し、本当に嬉しそうでした。この度の素晴らしく楽しい思い出は、日々の生活の大きな励みになったと思います」
▽福島愛育園
「野球を知らない児童も、最後まで飽きることなく観戦していたことに驚かされました。帰りに、いただいたオレンジのユニフォームを着込み、嬉しそうに自慢げに歩く小学生が微笑ましく、職員としての日々の疲れも癒されました。子ども達にとって忘れられない、最高の思い出ができました。公共交通機関を使ったことで、社会体験もできました。野球観戦を通して見られた、子どもたちのいつもとは違う一面が、一つ一つの成長に繋がっていくのだなとしみじみ感じました」
▽青葉学園
「テレビでしか観ることがなかった東京ドームで、巨人軍の応援をしながらプロ野球の醍醐味を全身で体験できた感激は、子どもたち銘々生涯忘れられない思い出になったことと存じます」
▽白河学園
「子どもたちは観戦をとても楽しみにしていましたが、東京ドームに入るなり、『きれい-』と言いながら目を輝かせていたのが印象的でした。また、行き帰りに新幹線を利用させていただき、貴重な経験をすることができました」

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       【東京ドームで野球観戦する子どもたち】
 

(2014年09月)

釜石市の支援活動3団体に248万円助成

 読売光と愛の事業団は7月末、岩手県釜石市で東日本大震災の被災者や母子の支援活動をしている3団体・4施設に、活動に必要な備品購入費248万円を助成しました。助成先とその概要は以下の通りです。
 

NPO法人カリタス釜石:助成額約104万円

 震災直後から復興支援活動を続けている「カリタス釜石」は、活動拠点となる新しい施設を6月、同市大只越町に完成させました。しかし、備品の購入費が不足していたため、地域住民が読書やインターネットなどを自由に利用できる多目的ホールの机やイス、書架、泊まり込みボランティアなどが利用する洗濯機や衣類乾燥機などの購入資金104万円を助成しました。
 カリタス釜石は、カトリック釜石教会の施設を間借りして、がれき撤去やボランティアの受け入れ、被災者とのお茶飲みなどを行ってきました。現在も、仮設住宅や施設内でのサロン活動や見守り支援活動、社会福祉協議会のボランティアセンターや他団体へのボランティア派遣に取り組んでいます。
 協会に隣接する敷地に建てられたプレハブ2階床面積350平方㍍の新施設は、事務所や多目的ホールのほか、ボランティアの就寝室や食堂、シャワー室などを備えています。

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地域住民の憩いの場となっている多目的ホール
 

NPO法人母と子の虹の架け橋:助成額約79万円

  釜石市で母子支援施設を運営している「母と子の虹の架け橋」(若菜多摩英代表)は、同市小川町に未就学児の一時預かり施設「第二虹の家」を8月に開設しました。備品購入費が不足しているとの支援要請を受け、当事業団は、給食用温蔵庫、空気清浄機、ベビーチェア、ベビーベッドなどの購入費約71万円余を助成しました。

 東京都足立区で女性総合センター所長などを務めた若菜代表は、震災後に釜石市に入り、助産師や家事ボランティアとともに、被災した妊産婦のケア活動をスタート。被災者が避難所から仮設住宅に移った2011年9月、心身のケア活動や就労支援等の各種講座を行う「ママハウス」を同市平田の仮設住宅に開設しました。このママハウスの限られたスペースを有効活用するため、スタッフ用のライティングデスクや椅子の購入費8万円余も助成しました。

 また、2012年5月には、同市中心部の大只越町に未就学児の一時預かり施設「虹の家」(定員12人)をオープンさせました。しかし、「虹の家」の待機児が増加しているため、市の要請にも応えて、「第二虹の家」(同15人)を新設しました。「虹の家」は、子育て世帯の人口流出抑止にもつながると期待されています。 

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幼児を預かっている虹の家

NPO法人釜石市身体障害者協議会:助成額65万円

 釜石市身体障害者協議会(長谷川忠久理事長)が運営する障害者就労支援施設「釜石市福祉作業所」は、社会貢献の一環として1999年から、同市と大槌町の住民を対象にチャイルドシートの貸し出し事業を行っています。
 ところが、震災の津波により50台近くが流出し、シートの貸し出し要請になかなか応えられない状況が続いていました。このため、夏休みの帰省シーズンを前に当事業団が助成した65万円で、最新式のチャイルドシート26台を購入しました。

 長谷川理事長は「車なしでは生活が大変不便な地域で、里帰り出産やお盆に帰省する方々を、最寄り駅や空港まで迎えにいく住民も少なくない。万が一、交通事故が起きても大きな被害にならないよう活用させていただく」と話しています。

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チャイルドシートの利用を呼びかける釜石市福祉作業所


 

(2014年08月)

岩手・大槌町の住民交流に軽トラを贈呈

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災の津波被害を受けた岩手県大槌町赤浜地区の町公民館赤浜分館事業推進協議会に7月下旬、4WDの軽トラック(106万円相当)1台を贈呈しました。
 大槌湾の北岸にある赤浜地区には町内会がなく、住民でつくる推進協議会が地域の活動を支えており、公民館事業として県道の清掃作業や盆踊りなど、様々な活動を行っています。しかし、資材等を運搬する車両がないため、支援先を探していました。

 赤浜地区は、「ひょっこりひょうたん島」のモデルとされる蓬莱島を間近に臨む漁業の町ですが、震災で住民の1割に及ぶ93人が犠牲となり、家屋230棟が全壊。地区公民館も流され、現在は旧赤浜小学校の体育館の一部を仮の公民館として運営しています。
 同協議会の菊池公男会長は「大変ありがたい。地域住民が喜ぶ事業などに有効活用したい」と話していました。
 
 当事業団はまた、地域住民への防災研修や外部団体向けに震災時から現在までの復興の奇跡を説明・紹介する際に使うスクリーンを、赤浜公民館と同町花輪田自治会に各1台(計17万円余相当)を贈りました。

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  軽トラックの贈呈を受けた菊池会長(旧赤浜小学校校庭で)
 

(2014年08月)

「福島いのちの電話」に200万円を助成

 電話相談により自殺防止などに取り組んでいる社会福祉法人「福島いのちの電話」に7月下旬、運営費として200万円を助成しました。東日本大震災と原発事故の発生以後、県内の法人会員や個人・団体からの寄付が減り、運営が厳しくなっています。一方で、2013年の震災関連の自殺者数は、福島県が23人(前年比10人増)と、宮城県の10人(同7人)、岩手県の4人(同4人現)と比べて突出しており、支援を決めました。

 福島いのちの電話によると、2013年の電話受信総数は18,193件で、このうち自殺傾向の相談が1,630件ありました。
福島いのちの電話は近年、いのちの電話の意義や活動内容を広く県民に周知するとともに、相談員の資質向上を図るため、相談内容の分析や調査研究を強化しています。
渡部信一郎事務局長は「いただいた助成金は、自殺志向相談電話や震災関連相談電話の分類・分析、意識調査など調査研究や報告書の作成に活用させていただきます」と話しています。

(2014年08月)

福島から避難の「光洋愛成園」にワゴン車を贈る

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災に伴う原発事故のために福島県富岡町から群馬県高崎市に避難している社会福祉法人・友愛会が運営する知的障害者入所支援施設「光洋愛成園」に8人乗りの四輪駆動ワゴン車1台(256万円相当)を贈りました。

 友愛会に対しては、昨年9月、障害者の自立を支援するグループホームを運営する「サポートセンターゆうあい」に、車いすが載せられるミニバン型乗用車を贈っており、今回で二台目の贈呈です。避難先の国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」が観音山の山中にあり、施設側から、毎日のように病院などに通院する入所者を送迎するのに車がほしいとの要請があったためです。

 友愛会にはもともと震災前に10台近い車両がありましたが、原発事故の影響でいずれも汚染され、使うことが出来なくなりました。同園の職員と利用者は、2015年度中に福島県広野町に移るための準備をしており、今回のワゴン車は福島県での利用を想定したものです。

 8月6日に行われた贈呈式では、事業団からカギの形をした目録が友愛会の林久美子理事長に手渡され、その後、入所者が早速、車に乗って乗り心地を確認していました。

 林理事長は「バスもあるが、病院や行事へ出かける時などに少人数で動ける車はありがたい。福島に戻っても大事に使いたい」と話していました。

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 高崎市内の施設前で行われたワゴン車の贈呈式

(2014年08月)

被災児童を励ますニコニコキャンプ 今夏も開催

 読売光と愛の事業団が後援している「のんびり遊ぼう~ニコニコキャンプ!!」が今年も8月上旬、栃木県那須塩原市のボーイスカウト日本連盟那須野営場で開かれました。東日本大震災で被災したり、身近な人を亡くしたりした子どもの健やかな成長を支援しようと、「子どもの心と身体の成長支援ネットワーク」が企画・運営しているもので、福島県相双地域の小学生48人が、延べ100人近くのボランティアスタッフとともに参加しました。

 子どもたちは、緑の溢れるキャンプ場で3泊4日の期間中、段ボールで作ったオーブンでピザを焼いたり、サッカーゲームをしながらアイスクリームを作ったりして野外料理を楽しんだほか、野営場の近所の人たちを交えてのお祭りや、スタンプラリー、馬との触れ合いなど、工夫を凝らした数々のイベントを体験しました。キャンプの回を重ねるごとに、自分たちの力で作り上げていくプログラムへと内容も変化しており、子どもたちはこの夏も自然の中でのびのびと活動しました。

 今年度第2回目のキャンプは、3月に静岡県御殿場市の「日本YMCA同盟東山山荘」に福島県相双地域の親子を招き、開催される予定です。

 当事業団は、被災者支援のため、皆さまからお寄せいただいた寄付をもとに、キャンプ運営費として今年度は320万円を助成しています。

  

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 たっぷりの具を載せたピザは生地から手作りしました            コンロをセットすれば、段ボールオーブンの完成

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ボールを転がして作っているのは、なんと、冷たいアイスクリームです  暑さをしのいで、ホースのシャワーで水遊び

(2014年08月)

震災復興へー福祉作業所も事業を本格化

 東日本大震災の発生から丸3年。障害者の方たちが働く福祉作業所も大きな被害を出しましたが、全国のみなさんから寄せられる寄付をもとにした読売光と愛の事業団の助成を受け、復興への新たな取り組みを始めた作業所も少なくありません。最近のいくつかの事例を紹介します。

 石釜で焼いたピザを提供―幸町ブランチ

 宮城県気仙沼市の社会福祉法人、キングス・ガーデン宮城が運営する幸町ブランチは、施設が二階まで水につかり全壊しましたが、寄贈を受けた高台の土地に新たに建物を建設。助成金により、庭先に石焼のピザ釜を設置し、ピザ作りに取り組んでいます。
 釜はマキを3時間もたいて暖めてから使うため、焼きあがったピザはふっくら、適度なこげ目もついて抜群のおいしさです。休耕農地も周囲にあることから、近くピザの材料になるトマトやバジルを栽培を始める計画です。将来はソバも育て、地元素材100%を売り物にそば粉生地のヘルシーなピザを地域の人たちに提供したいと夢を広げています。

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 ピザを釜の中で上手に回して均等に焼きあげるのが難しいそうです

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 ピザは、トマトなどを使ったマルゲリータから試作。将来はバジルや生地も含め、自家栽培をめざしています

 
 80種類の味のパスタをどうぞ―もぐもぐ

 仙台市若林区の障害福祉サービス事務所「もぐもぐ」は、震災で天井や壁が壊れましたが、修復して喫茶室の営業を再開。冷凍パスタをわずかの時間で解凍・加熱できるスチーマーやカップを温めておくカップウオーマー、IH調理器などを助成金で導入し、人気メニューのパスタをすばやく、安定した品質で提供できるようになりました。
 国産の豚肉、野菜を使用し、味にこだわった肉汁たっぷりの手作りしゅうまいが自慢で、冷凍して地方に発送もしており、利用者の社会訓練も兼ね、接客を伴うレストラン運営に力を入れています。
 売り物は、5種類のパスタ麺と16種のソースの組み合わせが398円で楽しめるランチパスタ。接客を担当する男性メンバーは「大勢のお客様でも大丈夫です」と胸を張り、ミニコンサート付き食事会なども開催できるようになりました。

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 パスタをすばやく解凍するスチーマーで注文にも機敏に対応します 

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 カップも温めて、おいしいお茶をお出しします

 

一年中、旬のワカメが楽しめます―きらら女川

 移転したばかりの施設が全壊し、利用者、職員が3人亡くなった宮城県女川町の「きらら女川」では、これまでのかりんとうウやパンに加え、冷凍でも旬のワカメを楽しめる製品を開発、販売に乗り出しました。
 塩を使わず、酵素の働きで新鮮なまま冷凍する最新技術を活用し、2-4月が旬のワカメをこの時期に集中して加工。一年中いつでもワカメを刺身状態で味わえます。飲食店の評判もよく、チェーン店からの注文も舞い込み始め、将来は海外の日本料理店にも輸出し、新鮮な三陸の味をサービスするのが夢です。
 パンの生産も本格化し、サンマのすり身を練りこんだ「さんまパン」やユーモラスな形をした「なまこパン」など、20種を作れるようになり、地元の保健センターでも毎日販売。来春には津波で流されたJR女川駅が再開業予定のため、駅前でも売りたいと張り切っています。

 女川の支援者が制作した「さんまパンの歌」や、地元オリジナルの応援歌「さんまサンバ」のダンスを練習し、今夏、パリで開かれる「東北復幸祭」にビデオ出演する企画が進んでいます。17人のメンバーから、支援のおかげで、「毎日働ける場所があるのが一番うれしいです」と感謝の声があがっています。

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 塩をつかわず旬の味を閉じ込めた生ワカメやサンマの冷凍製品

 

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 解凍してもピンとして、採れたての磯の香りが楽しめる生ワカメ

 

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 特産のサンマを原料にすりこんだり、なまこを型どったパンも作っています

(2014年04月)

岩手、宮城県の被災6施設・団体に171万円を助成

 読売光と愛の事業団は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県三陸地区の障害者支援施設や子育て支援団体、仮設図書館など、岩手、宮城県の6施設・団体の活動支援のため、計171万円余を助成しました。助成先とその概要は以下の通りです。

【岩手県】
NPO法人サロン「たくぎり」(久慈市):助成額約20万円
 傾聴ボランティアなどに取り組んでいる久慈市のNPO法人サロン「たぐきり」は昨秋、「子ども一時預かり所」を開設しました。仮設住宅で生活しているお母さん方々から「子どもを預かってくれていたご近所さんが引っ越してしまい、病院に通うのが難しくなった」といった声が出ていたためです。しかし、予算不足のため、預かり所に必要な石油ファンヒーターと加湿器各2台、DVDプレーヤーの購入費を助成しました。久慈市のほか、野田村など周辺町村からの利用も受け付けています。

NPO法人かまいし共生会(釜石市):助成額約47万円
 民家を利用して知的障害者の生活支援をしている釜石市のNPO法人「かまいし共生会」は震災後、避難所で生活していた障害者の受け入れや入浴サービスなどに取り組んできました。入居者の自立支援や引きこもり防止のため、パソコン操作のスキルアップを図りたいと考えていましたが、パソコン2台とプリンターを購入する資金がないため、購入費を助成しました。

釜石復興応援通貨「平田どうもの会」:助成額約38万円
 釜石市平田の平田公園仮設団地は、復興支援のための地域通貨を昨年9月から導入しました。人助けすると使えるようになる通貨で、住民間の交流や仮設商店街の活性化につなげようという試みです。地域通貨の名称は、”どうもありがとう”の意味を込めた「どうも」で、1枚500円。利用するにはまず、団地住民のグループ「平田どうもの会」に入会のうえ、仲間の会員の清掃や送迎などを手伝い、どうも紙幣の裏面にサインをもらうと、仮設商店街のスーパーや薬局、美容室など協力店舗で現金の代わりに使えます。利用者は日ごとに増え、事業や事務の管理作業が増大していますが、事務機器を買う資金がないため、パソコン、複合機、プリンターの購入費を助成しました。

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釜石の風景が印刷された地域通貨

■陸前高田市図書館:助成額約11万円
 陸前高田市の仮設市立図書館は昨年6月から、毎週水曜午後に「井戸端図書館」と銘打ってコーヒーや紅茶を仮設住宅の住民らにもてなし、本の貸し出し業務を超えた“集いとなごみの空間”を提供しています。しかし、図書館の予算では、飲み物代を賄えないため、コーヒー、紅茶、緑茶1年分の購入費を助成しました。「飲み物があると場がなごみ、多くの方が気軽に立ち寄れる場所になる」と図書館の担当者は話しています。

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お茶付きの「井戸端図書館」で読書を楽しむ来館者

山田町社会福祉協議会:助成額約40万円
 山田町社会福祉協議会地域支援センターは昨春、地域住民からの「仮設の談話室以外でも、人が集まれる場所があると嬉しい」という声を受け、社協内の一室を利用して「フリーカフェ(コミュニティの場)」を開設しました。都内のNPO団体を通じてコーヒーメーカーから寄贈されたコーヒーを無料でふるまい、この場での茶会などコミュニティ活動が住民たちの楽しみとなり、交流のきっかけや心の支えにもなっているそうです。しかし、支援団体が昨年末で撤退し、コーヒーの在庫も切れたため、コーヒー豆1年分の購入費を助成しました。

 

【宮城県】
おてら災害ボランティアセンター テラセン(山元町):助成額約15万円
 元は避難指示区域だった山元町沿岸部にある普門寺は、個人のボランティアを集めて独自の「ボランティアセンター」を運営するなど、寺を拠点に被災者支援活動を行っています。毎年3月11日には、竹灯篭を作って町民の皆さんとともに中心部で祈りを捧げています。その竹灯篭を肥料などに有効活用するため、竹炭作成用のドラム缶購入費などを助成しました。


 

(2014年04月)

被災地の4人が第2期復興支援大学等奨学生に

 東日本大震災で被災し、進学が経済的に困難になった高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」(読売新聞社後援)の第2期奨学生に4人が決まり、3月20日、読売新聞東京本社で採用式が行われました。岩手県が1人(大船渡市)、宮城県が3人(仙台市2人、岩沼市1人)です。

 4人は、いずれも仙台市にある大学や専門学校に4月から入学、毎月5万円(返済不要)が卒業まで支給されます。卒業後は、心理カウンセラー、理学療法士、消防士などになって、被災地の復興に貢献することを目指します。
 第2期奨学生には当初、5人が内定しましたが、1人は残念ながら志望校に不合格となり、医師を目指して来春、再挑戦することになりました。2014年度は、第1期生9人を合わせた計13人に奨学金を支給します。
 

(2014年03月)

福島の児童 リフレッシュ旅行を楽しむ 

 原発事故による放射線への不安から、遊びを控えたり、遊び場所を制約されたりしている福島の児童養護施設の子どもたちに、気分をリフレッシュする旅行を楽しんでもらおうと、読売光と愛の事業団は今年度、福島県内の8施設で暮らす子どもたちの旅行費を全額助成しました。

 助成額は子どもと引率職員1人当たり上限4万円。施設側からの要望を踏まえ、旅行先や日程は各施設で自由に選べるようにし、プラン作成や手配は、読売旅行郡山営業所が全面協力しています。福島市内の青葉学園では、小中高生41人が1泊2日で東京ディズニーシーや鉄道博物館、幼児約10人は日帰りで横浜アンパンマンこどもミュージアムへ出かけました。アイリス学園は、小中高生41人が1泊2日で富士山5合目と富士急ハイランド、幼児12人は新幹線で上野動物園へ。福島愛育園は、小中高生82人が1泊2日で東京ディズニーシー、幼児13人は1泊2日で裏磐梯の桧原湖や五色沼、二本松市の東北サファリパークを訪れました。

 また、相馬愛育園は1泊2日で小中高生20人が岩手県の小岩井農場や宮沢賢治記念館などを回りました。1グループ4~7人の小舎制を導入している堀川愛生園(棚倉町)は、遊園地や高原のキャンプ場、ホームステイなどグループごとに別々の場所へ。いわき育英舎は1泊2日で、小中高生が横浜市の八景島シーパラダイスや中華街へ、幼児は栃木県の那須ハイランドパーク、りんどう湖ファミリー牧場などへ行き、思い思いの休日を満喫しました。

 施設から届いた報告や写真、色紙の一部を紹介します。

▽青葉学園(福島市) 
「福島県では住宅周辺、通学路や山野などの放射能の除染にはまだまだ時間がかかり、未だに先行きの見通しが持てないままです。そんな中、子どもたちは現実から離れて夢のような楽しい時間を過ごすことができ、最高の思い出をつくれました」
▽福島愛育園(同) 
「児童も職員も心身ともにリフレッシュさせていただきました。旅行から戻り、子ども達は皆、東京ディズニーシーで遊んだことや、バスの中での友達同士の会話など、楽しかった思い出話に花を咲かせています」
▽堀川愛生園(棚倉町)
「旅行が初めての子どももいて新幹線やホテルにも感動でした。公共の交通機関で、マナーを伝える機会ともなりました。子どもたちのよい笑顔をたくさん見ることができて嬉しかったです」
「釣りや湖畔の散策などの体験をし、普段は見ることができない子どもの姿を見ることができました。日ごろあまり運動をしない子どもたちも、自然の中でよく運動することができました」

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富士山をバックに記念撮影(河口湖畔で)
 

 

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パンダの置物と記念撮影する子ども達(上野動物園で)

 

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会津児童園から届いたお礼の色紙

(2014年02月)

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