事業報告

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読売福祉文化賞


読売福祉文化賞とは

 だれもが笑顔で暮らせる社会をめざし、21世紀にふさわしい福祉事業に取り組んでいる個人や団体を奨励しようと、読売光と愛の事業団と読売新聞社 では、2003年に福祉文化賞を設けました。障害やハンデを持つ人たちも、健常者と共に地域社会の一員として楽しく生活できる。そんな心豊かな福祉文化を 創造し、発展させていく担い手となる「有望新人」の発掘をねらいとしています。

主催 読売光と愛の事業団 読売新聞社

後援 厚生労働省 日本福祉文化学会

 

写真:読売福祉文化賞のロゴマーク 世界中に幸せの種がまかれ、それが地域のあちこちで芽吹くことを願って生まれたマークです
(2004年04月)

読売福祉文化賞2011年の受賞者決まる

読売福祉文化賞2011年は、全国から110件の応募があり、受賞者1個人、5団体が決まりました。一般部門は、オリジナルの建材づくりで障害者を支援する千葉県流山市の橋田隆明さんのほか2団体、高齢者福祉部門では地産地消の食堂を運営する青森市の「NPO法人活き粋あさむし」など3団体が選ばれました。

<一般部門>

▽橋田隆明さん(67)(千葉県流山市)

橋田さんが考案したエコ平板は、レンガやタイルなどの廃材を無作為に埋め込んで作るモザイク模様の装飾建材です。型に流したモルタルに廃材を埋め込む技術で特許をとり、障害者に制作してもらいます。技術習得によって工賃アップや能力開発などにつながります。プロジェクトは現在、特別支援学校など全国11か所に広がっています。

タイルの配置には、障害者の感性やこだわりが前面に表れるそうです。手作りの温かみと、芸術性にも富む製品は、全国の公園や広場、施設の床や壁面など200か所以上で使われています。
橋田さんは海外での技術指導にも熱心です。地雷などで障害を負ったアフガニスタンの人や、エイズで親を亡くしたアフリカ南部レソトの子供らの自立を後押ししています。

今は東日本大震災で出た木材などがれきの再利用に力を入れています。すでに宮城県の福祉作業所などで制作が始まっており、被災した障害者の生活再建、地域復興を支える力となりそうです。橋田さんは「障害者のパワーに多くの人の関心と理解が得られれば幸せ」と話しています。

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 エコ平板づくりで障害者を支援する橋田さん

▽NPO法人ゆめ風基金(大阪市)

3月の東日本大震災が発生した直後から被災地にスタッフを派遣しました。生活に困っている障害者から情報収集し、岩手、宮城、福島3県に支援拠点「被災地障害者センター」を開設しました。ボランティアが常駐し、救援物資の輸送、介助のほか、県外に避難する費用や全半壊したグループホーム、作業所の再建援助などさまざまなニーズにこたえています。 

ゆめ風基金は、阪神大震災が起きた1995年、行政の支援が行き届かない被災障害者を手助けしようと代表理事の牧口一二さん(74)らが設立しました。タレントの永六輔さんら著名人の協力も得て約3億円を集め、東日本大震災や新潟県中越沖地震やトルコ西部地震など国内外の被災地に計約1億5600万円(10月末現在)の義援金を贈りました。 

行政などに対しては、災害前の備えや避難・支援方法などを冊子にまとめ、障害者の立場から提言もしました。牧口代表理事は「災害が起きた時、障害者は置き去りにされ、孤立してしまう。行政は支援のスピードが遅くなりがちだが、NPOは素早い判断のもと、支援が必要な被災者に重点的に資金などを投入できる。普段からのつながりを生かし、息の長い支援をしていきたい」と話しています。

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 メンバーと意見交換する牧口さん(右から2人目)

▽NPO法人クーピーファッションアートグループ(沖縄県読谷村)


アトリエを兼ねた事務所には、障害者の作品がいくつも飾られています。個性的なデッサン、常識にとらわれない色遣い――。どれも発想が自由で力強いのが特徴です。

障害者が秘める芸術的才能に着目した理事長の仲本薫さん(56)の呼びかけで、2001年に発足しました。「障害者はアーティストだ!」との思いのもと、芸術を通して障害者と健常者の垣根を取り払う取り組みが始まり、沖縄から東京、神奈川、愛知、ベトナムへと広がっています。

活動の一つは「ビッグアート」。障害者が描いた原画をもとに、障害のある人もない人も一緒になって巨大な絵を完成させるイベントを各地で開催。作品は空港などの公共施設やイベント会場などで展示しています。作品づくりを通じて才能を開花させる障害者もおり、家族や福祉施設関係者からは「明るく積極的になった」との声が寄せられているそうです。

事務局スタッフの中村峻さん(25)は「誰でも欠けている部分と光る才能がある。そこに障害者も健常者もなく、今後も両者をつなぐ架け橋になりたい」と話しています。

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 ビッグアートを楽しむ子ども(クーピーファッションアートグループ提供)

<高齢者福祉部門>


▽NPO法人活き粋あさむし
(青森市)


青森市の奥座敷、浅虫温泉の駅近くにある「浅めし食堂」は、昼食時になると、地域のお年寄りが次々とやって来ます。すいとんやダイコンの煮物などを味わいながら、世間話に花を咲かせます。利用者の近藤ちえさん(92)はほぼ毎日訪れそうです。「知り合いと話せるし、栄養もいっぱい。この食堂は本当に助かるね」と笑顔を見せました。食堂に来られない人のために弁当も配達しており、こちらも好評だそうです。

理事長で内科医でもある石木基夫さん(54)は、往診の際に一人暮らしの高齢者の食生活が気になりました。栄養が偏っていたり、1人だけで食事をしていたり。「栄養いっぱいの食事と交流する場所が必要だ」と2003年に食堂をオープンしました。

人気メニューの日替わり定食に使う野菜のほとんどは、10キロほど離れた農園で栽培します。耕作放棄地を再び農地として利用しています。食堂、農園ともビジネスと位置づけ、若者らの雇用の場も創出しました。石木さんは「若者も高齢者も元気に住み続けられる地域にしていきたい。受賞は大きな励みになる」と、サービス内容の充実に意欲を見せています。

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 憩いの場にもなっている「浅めし食堂」

▽すずの会(川崎市)

「こんにちは」「おじゃまします」――。代表の鈴木恵子さん(64)の自宅に、近所のお年寄りや親子連れ十数人が集まります。会が主催するご近所サークル「ダイヤモンドクラブ」の参加者です。持ち寄った料理や菓子を食べながら、家族や近所の近況を語り合います。都市部では住民同士の結びつきが希薄になり、特にお年寄りは孤立しがちですが、日ごろから顔なじみなら万が一の時も気兼ねなく接することができます。


参加して10年近くになる下村ヤイさん(92)は、「会のおかげでいつも楽しく過ごしています。私の生きがい」と話します。クラブは、希望者が好きな時に自宅で開くというルールがあるだけで、そんな気軽さがご近所付き合いの輪を広げているようです。

すずの会は1995年、母親を約10年間介護した鈴木さんが、同じように介護で苦労している家族を支えようと設立しました。グループの名前は、「困った時は気軽に呼び鈴を鳴らしてほしい」との思いが込められています。

会員は、地元住民約60人。年代は40~80歳代と幅広く、介護が必要な高齢者の通院に付き添ったり、認知症でも入院できる病院を紹介したりと、地域に根ざした活動を続いています。「高齢者が安心して暮らせるように、これからも地域の応援団であり続けたい」。鈴木さんの言葉には力がこもっています。

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 ご近所の輪を広げるダイヤモンドクラブの参加者

▽NPO法人住宅支援びんごNPOセンター(広島県尾道市)

定収入がないお年寄り、配偶者の暴力から逃れてきた子供連れの女性、言葉が通じにくい外国人……。保証人もおらず、賃貸住宅を借りられない人のために、不動産管理会社社長の高橋大蔵さん(55)が2009年2月、法人を設立しました。センターの仲介で現在は37世帯が入居、生活相談にも乗っています。

広島県東部の尾道、福山両市と支援協定を結んでいます。役所の紹介で訪ねて来るお年寄りらの話に、高橋さんら10人のスタッフが耳を傾けます。音信不通の家族を捜したり、家主と粘り強く交渉したりと、住まい探しは一筋縄ではいかないそうです。せっかく入居にこぎつけても、突然、依頼者が行方不明になるケースなどトラブルは絶えず、かなりの経費が持ち出しになります。

それでも活動を続けているのは、高橋さん自身が交通遺児として育ったからです。中学1年で父親を亡くし、奨学金で高校、大学に進学。「受けた恩は社会に返さなければ」との思いが原動力です。

「困っている人が圧倒的に多く、物件が少ない。貸してくれる協力者を増やさないと」。家主向けに隔月で開いている無料相談会、講演など地道な啓発活動に積極的に取り組んでいます。

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入居支援について話し合うスタッフ

(2011年12月)

読売福祉文化賞2011年贈呈式

  今年で9回目を迎えた読売福祉文化賞2011年(読売新聞社、読売光と愛の事業団主催)の贈呈式が9日、東京・中央区の読売新聞東京本社で行われました。一般部門と高齢者福祉部門で受賞した1個人、5団体の代表に事業団の長尾立子理事長がトロフィーと副賞(活動支援金100万円)を手渡し、「長年にわたる素晴らしい、独創性のある活動に敬意を表します。いずれも社会の中で大きな芽となり、花となっています」と祝福しました。


 【受賞者と喜びの声】
<一般部門>


▽橋田隆明さん(千葉県流山市)
<障害者のモザイク街づくり>
 「障害者が建設廃材を再利用してエコ平板を作るプロジェクトに取り組んでいる。障害者の方が、公共工事に参入することで大きなチャンスを得られるほか、自立、さらに(芸術性の高い)作品が後世までマチの中に残るようなプロジェクトにしていきたい」(橋田さん)


▽NPO法人ゆめ風基金
(大阪市)
<被災障害者(団体)への支援活動>
 「活動は阪神大震災が原点。東日本大震災では被災地に支援センターを作ったり、街頭募金を行ったりしたほか、新たな人材確保や育成も行っている。復興には長い年月がかかると思うが、今回の受賞を励みにスタッフ一同頑張っていきたい」(間之口健市さん)


▽NPO法人クーピーファッションアートグループ(沖縄県読谷村)
<輝け未来のアーティストたち>
 「『障害者はアーティストだ』を原点に10年間活動してきた。彼らのエネルギー、作品にかける思いはとても純粋で一生懸命。巨大な絵を完成させるビッグアートなどの活動を通じて、障害者と健常者の懸け橋になりたい」(中村峻さん)


<高齢者福祉部門>


▽NPO法人活き粋あさむし(青森市)
<医療・福祉と食・農の連携>
 「元気なお年寄りの支援をしてきた。これからサービス付き高齢者住宅事業に取り組む予定。これは入居者だけでなく、地域のお年寄りにもサービスを提供したい。住宅には食堂や商店なども整備する。実績を積み、ほかの地域にも広がればと思っている」(三上公子事務局長)


▽すずの会(川崎市)
<地域ぐるみの高齢者支援>
 「介護の苦労は昔も今も変わらない。知恵と工夫を生かした活動を17年間続けて来て、ミニデイサービスやご近所単位のつながりが出来るなど、やっと形が出来たかなと思っている。これまで積み重ねて来た実績や情報も冊子にまとめ全国に発信している」(鈴木恵子代表)


▽NPO法人住宅支援びんごNPOセンター(広島県尾道市)
<賃貸住宅の支援活動>
 「3年前に国の事業をきっかけに活動を始めた。さまざまな事情で住宅を借りられないお年寄りや外国人などに住居をあっせんし、生活が成り立つように支援している。家主との交渉など苦労は多いが、今回の受賞を機に今後も頑張りたい」(高橋大蔵理事長)

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読売福祉文化賞2010年の受賞者・一般部門

 読売福祉文化賞2010年は、全国から105件の応募があり、受賞6団体が決まりました。一般部門は、病床の子どもを励ます活動をしている「日本ホスピタル・クラウン協会」など3団体、今年から新設された高齢者部門ではお年寄りが主役の地域食堂を運営する「わたぼうしの家」など3団体が選ばれました。活動支援金として各100万円が贈られます。地域に元気と笑顔を増やしている活動を紹介します。

▽財団法人現代人形劇センター「デフ・パペットシアター・ひとみ」(川崎市)

 人形を操る役者が、身振り手振りでコミュニケーションを取りながら熱のこもった稽古を繰り広げています。やがて人形が生き生きと動き出しました。
 NHKテレビ番組「ひょっこりひょうたん島」で有名な人形劇団・ひとみ座を母体にする現代人形劇センターが、国際障害者年の1980年に結成。「せりふに頼らない人形劇をつくろう」と、聴覚にハンデのある人と健常者が共に活動するプロ劇団が誕生しました。
 現在の役者6人のうち、代表の善岡修さん(35)ら3人は耳が不自由です。手話や日本舞踊など様々な手法を取り入れ、だれもが楽しめる人形劇の面白さを追求しています。国内外での公演に加え、学校や手話サークルなどを対象にしたワークショップにも精力的に取り組んでいます。

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「耳の聞こえない人も楽しめる舞台づくりに余念がないメンバー」


▽ NPO法人日本ホスピタル・クラウン協会(名古屋市)

 派手な衣装に赤い鼻をつけた道化師(クラウン)が、入院中の子どもたちを様々なパフォーマンスで喜ばせています。細長い風船をねじって動物を作ったり、皿回しをしたり――子供たちの歓声が病室に響きます。
 協会は2005年に設立され、約40人のクラウンが全国約50の病院を回り、長期入院の子供たちを楽しませています。
 理事長の大棟(おおむね)耕介さん(41)は03年、クラウンの修業のために訪れていた米国で、ホスピタル・クラウンに出会いました。日本では当初、安全面や衛生面で理解が得られませんでしたが、技術を磨き、仲間を育てることで実績を積み上げました。4年前からは旧ソ連・チェルノブイリ原発事故で後遺症を負った子供たちを訪問するなど、活動は海外にも広がっています。

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「ウクライナの病院で、入院中の子供たちを笑わせる大棟さん(今年9月)=日本ホスピタル・クラウン協会提供」

▽ NPO法人エクスクラメーション・スタイル(京都府八幡市)

 広さ240平方メートルある工房には、陶器の焼成窯や厨房(ちゅうぼう)が設けられ、知的障害、精神障害を持つ通所者たちが仕事に黙々と取り組んでいます。休憩時間になると一転、にぎやかな談笑に花が咲きます。
 「クルー」と呼ばれる通所者が作るのは、せっけん皿など陶器中心の約40品と、飲食店から依頼されたケチャップライスなど、下ごしらえした料理です。品質が認められて大手通販会社に採用されるなど着実に販路は広がっています。
 2002年、「ビジネスと福祉の融合」を目標に、既存の福祉作業所に発注する形で事業を始めました。06年にNPO法人化、翌年には障害者就労支援施設となる自前の工房を開きました。副理事長の吉野智和さん(33)は「多くの人が商品を通じ、障害のある人の『仕事力』に気づいてもらえたら」と話しています。

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「それぞれの仕事に励むクルー」



 

(2010年12月)

読売福祉文化賞2010年の受賞者・高齢者福祉部門

▽NPO法人わたぼうしの家(北海道釧路市)

 元病院の建物の一角を利用した「地域食堂」は週1回、300円で昼食を提供しています。多い日には高齢者や地域とのつながりが少ない転勤族の母子ら70人が訪れる日もあり、お年寄りらボランティアが腕を振るうキノコご飯や牛乳寒天などの自慢料理に舌鼓を打ち、会話を楽しんでいます。
 ほぼ毎週訪れるという1人暮らしの80歳代の男性は「家にいると、情報はテレビだけ。ここは幅広い世代と接点があり、心が休まる」と話しています。
 地域交流や高齢者介護などに取り組む「わたぼうしの家」は、地域のお年寄りに「気軽に集って、語って、食べてもらおう」と2004年、地域食堂をオープンしました。今では「お年寄りに面倒を見てもらえる」と、赤ちゃん連れの母親の利用も少なくありません。

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「食卓を囲んで会話を楽しむ利用者らと佐々木さん(中央後ろ)」

▽NPO法人高齢者外出介助の会(大阪市)

大阪市中央区松屋町のビル一階にある「からほりさろん」は、高齢者外出介助の会が、地域のお年寄りのために開放しているスペースです。毎月1回開いている食事会では、集まったお年寄りがボランティア手作りの料理を味わいながら、会話を楽しみます。
会は1994年、介助が必要なお年寄りの外出を互いに助け合おうと、理事長の永井佳子さん(69)が知人らに呼びかけて発足しました。2000年の介護保険制度導入で、外出介助の利用数はピーク時の年間450件から10分の1に減りました。
このため、現在の活動は自宅に閉じこもりがちな高齢者が外出を楽しむきっかけになるようにと、サロン運営が中心です。食事会のほか、唱歌を歌う会、大阪の文学を読む会など多彩なイベントを開いており、年間延べ1400人が交流しています。

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「食事会で地域の高齢者と交流する永井佳子理事長(右端)ら(大阪市中央区松屋町で)」

▽智頭町百人委員会「コントリビューションの会」(鳥取県智頭町)

中国山地の山あいにある鳥取県智頭(ちず)町で、休耕田を活用して収穫したコメが来年1月、アフリカ・ケニアの児童養護施設に届けられます。この事業に取り組むのは、住民が町に事業を提案する「百人委員会」から生まれた「コントリビューションの会」です。
 「食糧難の国を支援することで子どもたちの国際的な視野や思いやりの心を育み、高齢者には子どもたちとの触れ合いを生きがいにしてもらいたい」。会の代表を務める米本ゆかりさん(49)らの熱意が実り、2009年度に町が25万円を予算化。休耕田を借りて今年5月、お年寄りや子ども、鳥取大の教授や留学生らが苗を植え、9月に約600キロを収穫しました。
 米本さんは「国際貢献の大切さを町民に知ってもらえた。来年以降も活動を続け、支援の輪を広げていきたい」と話しています。

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「オグツ大使(左)に写真を示しながら、活動の様子を紹介する米本さん(中央)ら」
 

(2010年12月)

読売福祉文化賞第7回(2009年度)受賞者

◇JOY倶楽部プラザ(福岡市) 

 JOY倶楽部プラザは、社会福祉法人・福岡障害者文化事業協会が運営する全国でも珍しい音楽・芸術活動に取り組む授産施設です。その音楽部門「ミュージックアンサンブル」は、海外で知的障害者の演奏を聴いて感動した歯科医が患者に呼びかけたのがきっかけとして結成されました。台湾公演を成功させた2000年にはプロ宣言をして、CDも出し、本格的に演奏活動を開始しました。

 メンバーはダウン症や自閉症などの障害を持つ男女27人で、プロミュージシャンとして1人月3~5万円を稼いでいます。レパートリーは、クラシックからポップス、ロックまで約60曲。今では年50回もの演奏会をこなし、楽譜が読めないなどのハンデを乗り越え、アコーディオンやマリンバを奏でる懸命な姿が大きな感動を呼んでいます。 

写真:コンサートに向け練習に打ち込む楽団員
写真キャプションコンサートに向け練習に打ち込む楽団員

◇さなぎ達(横浜市)

 横浜の山下公園で1983年に起きた中学生によるホームレス襲撃事件を機にボランティアらがパトロールを開始、2001年にはNPO法人・さなぎ達を設立し、自立を促す拠点として「さなぎの家」を開設しました。日雇い労働者向けの簡易宿泊所が立ち並ぶ寿町にあり、ホームレスや生活保護を受ける高齢者らが日中、気軽に寄って話をしたり、相談したり、衣類や日用品の支給も受けられます。

 このほか、ホームレスの人たちなどを対象に、低価格で食事を出す食堂の運営や、孤独死を防止する見守りネットワーク、働く場づくりなどの事業を展開し、支援を受け路上生活から脱した人も少なくありません。会話を通じて社会との接点を見つけ、自立につなげていく地道な活動を通し、ボランティアたちも共に成長しています。

写真:さなぎの家で語らう利用者たち
写真キャプションさなぎの家で語らう利用者たち

 

◇APT(Asian People Together)(京都市) 

 APT(アプト)は、京都YWCA (キリスト教女子青年会)に属する市民グループです。国際化が進む中、さまざまな人々と文化が出会い、互いの人権を尊重する共生の社会実現を目指して、アジアからのニューカマーなど在日外国人向けの電話サービスをはじめとする各種活動を行なっています。

 10年を超える電話相談は毎週2回月、木曜日の午後に実施。元教師やシスター、主婦らのボランティアが英語や(フィリピンの)タガログ語、タイ語などもまじえ、就労やビザ、医療、教育などの相談に乗ります。家庭内暴力など深刻な問題には関係機関とも連携して対処。言葉の壁に悩む相談者から、「日本に来てよかった」の一言を聞くのが何よりうれしいそうです。

写真:寄せられた相談の対応を話し合うAPTのメンバー
写真キャプション寄せられた相談の対応を話し合うAPTのメンバー

(2010年03月)

読売福祉文化賞歴代受賞者のリスト

第8回(2010年度)受賞者

【一般部門】

【高齢者部門】


 第7回(2009年度)受賞者

 第6回(2008年度)受賞者

 第5回(2007年度)受賞者

第4回(2006年度)受賞者

 第3回(2005年度)受賞者

 第2回(2004年度)受賞者

 第1回(2003年度)受賞者
(2010年02月)

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