被災者支援事業

復興支援大学等奨学生3人が卒業 仙台市職員、看護師、大学院進学(2020年04月)

 東日本大震災で被災し、経済的に進学が困難な高校生を支援する「読売光と愛・復興支援大学等奨学金」 (読売新聞社後援、ウエルシア薬局協賛)は、支給開始から8年目を迎え、今春は4期生3人(男性1人、女性2人)が被災地の大学や専門学校を卒業しました。

 進路は様々ですが、みな東北地方に残ります。山形大学を卒業した女性は仙台市の職員に採用され、仙台市内の看護専門学校を卒業した女性は実習で脳神経医学に興味を持ち、脳神経外科の専門病院の看護師となりました。東北公益文科大学大学で学び、課外活動で地域活動や伝統文化の継承に取り組んだ男性は、国際ビジネス専攻で大学院進学を決めるとともに、将来は花火師になり、被災地で花火を打ち上げるのが夢だそうです。

 奨学生の募集は2016年に終了し、支給は今年度の5期生4人への計240万円が最後になります。2019年度の支給額480万円のうち、協賛のウエルシア薬局(東京都千代田区)から約277万円のご寄付をいただきました。

 行政の立場から復興に寄与したい 山形大卒業の元木さん

 山形大学を卒業した元木萌絵さん=写真下=は、東日本大震災発生時、宮城県南三陸町で被災し、住まいは、全壊・流出してしまいました。以来、家族と共に仙台市内の仮設住宅に移住し、大学にはバスで遠距離通学しながら卒業まで頑張りました。

 専攻は日本近代文学。卒論は関東大震災が当時の文学に与えた影響を考察し、東日本大震災や阪神淡路大震災時の言論状況にまで言及しました。自分の生活を一変させた「震災」を見つめなおす良い機会にもなったと振り返りました。その中で、仙台市職員として行政の立場から復興に寄与していこうと考え、仕事を決めたそうです。仙台市での配属は若林区役所となり、「住民の方々との距離が近い職場ですので、窓口業務なども含め丁寧な対応に気を付けて業務に励みたいと思います。いかなる部署であれ、復興への思いを胸に職務に邁進することに変わりはありません。新型コロナウイルスの感染が世界で蔓延する中で体調管理に十分留意して、行政の立場から住民の皆様の力になれるよう励みたい」と語ってくれました。

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ゼミの後輩から花束を受け取る元木さん(中央の眼鏡の女性)

3人の卒業報告はこちら.pdfから

現役生の近況報告はこちら.pdfから